正月の3日目にようやく日が出て雲を茜色に染めた。今年の正月は今のところ暖かい。そして雪が少ない。去年は12月に大雪が降り、駐車場の除雪が大変だったことを思い出す。これからどのような冬の夜明けを迎えるのだろうか。わずか2、3日の後のことさえ予想がつかない。
シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』には、有名なバルコニーのシーン「愛の夜明け」がある。
だが待て、あの窓から漏れる光は何だ?
あれは東の空、そしてジュリエットは太陽!
昇れ、美しい太陽よ、そして嫉み深い月など殺してしまうがよい
『ロミオとジュリエット』2幕2場
キャプレット家の夜の庭。暗い木陰に身をひそめたロミオは、ジュリエットの窓を見上げている。そこへ、たった今、キャブレット家の舞踏会で出会い、言葉を交わし、唇を交わしあったばかりのジュリエットが姿を現す。その胸の思いを切々と語るロミオの独白である。
ロミオとジュリエットの愛の行く手には、モンタギュー、キャブレット両家の争いが大きな障害となっている。二人の性急とも言える愛は、両家を巻き込んで二人を悲劇へと駆り立てる。毒をあおって死んだロミオの亡骸の前で、剣を胸に突き立てたジュリエットが死んでいく場面がこのシェイクスピア劇の結末である。