霧のなか畑に向かう。深い霧で、道路は15mほど、信号がなかなか判別しにくいほどだ。一番の目的は、そろそろ成長してきたコリアンダーを採って、娘たちに送ることだ。霜の降りた畑は、雪が降ったように冷たい。手袋をはめても、手はかじかんだままだ。だが、車のヒーターで手を暖めながら作業をしていると、いつの間にか霧が晴れ太陽が姿を現した。まさに一瞬、畑の上に陽がさすと、葉の上に落ちていた霜を溶かす。かじかんでいた手は、すぐに暖まる。ブロッコリー、つぼみ菜、シュンギク。夏の終りに苗を植えたり、種をまいた野菜たちの上の霜があっという間にとけてしまった。
放射冷却というのは、晴天の日に大地のぬくもりが奪われ、気温が下がることだが、今朝はその典型と言ってもいいのかも知れない。ミニトマトはこの気温でもかろうじて、実を落とさずに耐えている。もう真夏のように赤く熟していかず、赤というよりむしろ黄色味をおびて、完熟へ向かっている。一個をもいで口に入れてみると、赤くはないが甘みが口中に広がっていく。それにしても、もうトマトもナスも、はたまたナンバンも木を倒さなければならない時期である。すっかり葉を大きくしている大根、芽いっぱいに花をひらく菊。ことし最後に片付けなければならい作物だ。
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