常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

山の表情

2016年12月25日 | 日記


麓からくっきりと山が見える日、山はその表情を時々刻々と変えていく。太陽の位置、雲が太陽にかかっているか、山の上の雲、などの条件により目まぐるしく表情を変える。崩落した山肌、尾根の形状、沢の深さ、尾根道の広狭などが手に取るように分かる。まして歩いたことのある尾根道に潜んでいる危険個所を思い出し見て飽きることがない。しかし、山中で見る雪景色と、家の窓から見る景色では決定的な差がある。山中では雪そのもの粒子が確認できる。そのために、外気温によって雪のきめこまやかさの違いまで分かる。スキーを楽しむ人のそうだろうが、やはり雪の美しさは手に触れてみて初めて分かる。

雪嶺の光や風をつらぬきて 相馬 遷子

朝起きてすぐに眺める瀧山は、昨日の蔵王の積雪の情報をもたらしてくれる。いつも見るのは山の西側だが、この山は裏側の見えない東斜面にもたっぷり雪を蓄える。何故ならその向こうに2000m級の蔵王山を控えているからだ。一昨年、この裏側から瀧山の尾根に上がった。吹き溜まりの深い雪にカンジキを突き刺すのは容易ではなかった。先ず膝で雪の端を崩して、その後へカンジキを下ろす。普通30分ほどで行くところを、1時間半もかかった。しかし、その場所で見る雪のなかの山には神々しい美しさがあった。

コメント (2)
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