先日の山行がハードであったためか、下山した時点で体重が3㌔減っていた。疲労回復に3日程度かかったように思う。足の筋力が減っているのは否めない事実だ。しかし、歩くことへの意欲はまだ残っている。誰が言った言葉か覚えていないが、「自己統治できる最後の砦は自分の身体。社会は変えられなくても、自分の身体はかえられる」というメッセージが、日々歩くことのモチベーションになっている。
今日の山行予定は、飯豊の天狗山であったが、雨の予報で中止となった。曇り空を見上げながら散歩にでる。気温が低く、もう長袖のウェアがちょうど良い。そこかしこにコスモスの花が風に揺れ、稲穂が結実して穂を垂れ始めた。冷害が心配されているようだが、この地方ではそこそこの収量は期待できるのではないか。何かの本で読んだが、足の筋肉は全身の筋肉の3/2を占めているという。足を動かすことで、全身に多くの血液を循環させる。その結果、脳細胞に与える刺激も大きいらしい。こんなことを考えながら歩いていると、小さな粒の雨が落ちてきた。やはり、予報は正解であったということか。
上り坂歩きの鉄則は、スライド(歩幅)を縮めること。心臓への負担が減り、スピードも維持できる。反対に下り坂では、膝や足首関節の柔らかさが大事になる。クッションを効かせて、着地の衝撃を吸収する。靴底をフラットに置くことで、ブレーキをかけ、滑りを止める。歩きながら、自分の筋肉と対話ができる。子どものころ、小学校へは40分、中学校へは1時間の道のりを、雨の日も、雪の日も、黙って歩いた。そのころの習慣は、この年になっても、身体の深い部分に記憶されている。今日は歩きたくないなと感じる日でも、歩きはじめると足はひとりでに動く。この足の健康寿命はあと何年であろうか。