常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

秋、三つ

2021年09月28日 | 日記
夕方、近所のお店に買い物にでかけると、虫の音が澄んで大きく聞こえて来た。冷気に負けまいとするかのようなけなげな声だ。先日まで、草むらから聞こえていたのはくぐもったコウロギであったが、昨日はキリギリスが主役の座を奪った感じする。

電線に数百メートルに止まるムクドリの群。ガチャガチャとけたたましい鳴き声を上げながら、自分の止まる場所を探している一羽。その上を群をなして飛ぶのもまた同じムクドリ。こちらは大きな木の枝へ飛んでいく。こんな群れが見ているうちに次々と現れる。ムクドリは漂鳥である。東北地方で繁殖して、秋にむれとなって暖かい地方へ南下する。こんなムクドリの生態に触れるのも秋のシンボルといえる。

そして高く伸びた紫苑。枝分かれした先の薄紫の花が美しい。姫紫苑というのもあって、こちらは小さくて可憐だが、これだけ背丈が高いと可憐とは言い難い。キク科ではあるが、がっしりした草本は、風に強く台風がきても倒伏することはないらしい。

きのう過ぎけふも紫苑にうするる日 水原秋桜子
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