不思議だけど
雨が好き
窓辺で
木斛の小枝 薄緑の葉っぱに
しがみつくように 雨の雫が
煌めいて
風もないのに 必死に
落とされないよう
落ちないよう
いっぱい 絡まって
こらえている
どうしたい
どうするの
いくら 留まっても
この 静かな春の雨
いつかは 流してしまうから
束の間 木の葉と戯れても
どうにもならない
繰り返し
繰り返される
雨の悪戯だろうか
けや木も ツツジも 樫も 葉桜も
庭の中で 潤いながら イキイキとして
涙の雫を受け入れ 光っている
戸惑いのなかで
それでも 待っていたかのように
ほとばしる 自然の恵みに
少しずつ 少しずつ 息吹き
若葉の萌えが 始まって
五月が待っている
そう~ 束の間の
穏やかな時間だろうか
雨の日は嫌い!
だけど 雨は好きで~…