戰爭は無くならない

 松原正

戰爭は無くならない

未來永劫人間は決して戰爭を止めはしない。なぜなら、戰爭がやれなくなれば、その時人間は人間でなくなる筈だからである。では、人間をして人間たらしめて ゐるものとは何か。「正義とは何か」と常に問はざるを得ず、己れが正義と信ずるものの爲に損得を忘れて不正義と戰ひたがるといふ習性である。即ち、動物は 繩張を守る爲に戰ふに過ぎないが、人間は自國を守る爲に戰ふと同時に、その戰ひが正義の戰ひであるかどうかを常に氣に懸けずにはゐられない。これこそ動物 と人間との決定的な相違點なのである。(中略)動物と同樣、人間も繩張を守るべく戰ふが、動物と異なり、正邪善惡を氣にせずにはゐられないから、不義の敵 を殺す事になる。それゆゑ、人間がいかなる場合にも戰爭をやらぬといふ事になつたら、その時、人間は正邪善惡の別を全く氣に懸けぬ動物に墮してゐる筈である。

人間と動物が異るものであるならば、當然兩者を同一視しようとする事は誤りであり、兩者を一致せしめる行爲も誤りである。人間は動物のしない事をす るから人間である。そして、動物の決してしない事は、自分の行爲を正當化する事である。「戰爭はいかなる方法によつても正當化出來ない」と云ふ平和主義者 の主張は、「人間は何をするにも己の行爲を正當化せずにはゐられない」と云ふ認識によつて根本から否定される。

斯る認識に基いて人間の進歩すべき方向を考へれば、當然「戰爭は無くならない」し、なくすべきではないと云ふ結論に歸着する。人間の進歩を否定して初めて「戰爭は無くすべきだ」と云ふ結論が下せるのだ、と云ふ事實を、平和主義者は認めるべきである

「正義感があるのが人間 だから 戦争は不可避」 ということでしょう

すべてを許すことができれば 争いは 起きません それが 本来の宗教でしょうが

宗教が紛争の種になっているんですから・・・

詳しくは 紹介サイトを↓


松原正 人物簡介

戰爭は無くならない

松原正 ウェブサイト

世界の古典つまみ食い

これは 読み応えありますね 世界の古典への窓口 から   高校生の勉強の仕方 とか

ギリシャ文学の主題は人間であり、神々であつた。神々は人間の生活のなかで不可欠な役割を果たしてゐたからである。ギリシャ文学は、行動する人間 を描いた。行動しない人間、複雑に思ひ悩む人間、ハムレットのやうな人間を描かなかつた。(バウラ)

・・・

1998年度 早稻田大學第一文學部「イギリス小説」講義(松原正 ...

松原教授の授業風景の一端が 伺われます

日本人みたいな性格的に優しい人種に虐殺などやれたものではない、日本人は一人や二人なら殺せるが、何人も殺す事は出來ない、だから自分は「南京大虐殺」があつたとは信じない、と云ふのが松原先生の見解

地獄の箴言: 松原正

 松原正氏の紹介

これらには

松原正先生のご厚意により掲載してゐる電子テキスト

も あります ありがたく 頂きましょう


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