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中国では新型の原発の稼働ラッシュ
日本は 脱原発で本当にいいのか よく考えよう
【大前研一のニュース時評】行き場なくす日本の次世代原子炉開発 日仏共同「アストリッド」計画凍結、中国では新型原発稼働ラッシュ
日本がフランスと共同で進めている次世代原子炉開発について、フランス政府は2020年以降、計画を凍結する。19年で研究を中断、20年以降は予算をつけないという。この次世代炉は、フランスに建設する予定だった高速炉実証炉「アストリッド」。原子力発電所から出る使用済み核燃料を減らすことに使える原子炉だ。
日本は一昨年12月に高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉を正式決定し、今後の原発の研究開発にはアストリッドのデータを活用する計画だった。日本はこの計画にすでに約200億円を投じている。
このニュースを伝えた日経新聞には「日本の原子力政策にとって、大きな打撃となる」とあった。日本の原子力政策といっても、使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクル政策を、フランスにカネを出して都合よく便乗しているだけ。打撃も何もない。
実はフランスには実験炉「ラプソディー」、原型炉「フェニックス」、実証炉「スーパーフェニックス」があって、アストリッドは必要なかった。ただ、「日本がカネを出すというのなら、一緒にやってもいいよ」ということだった。だが、マクロン大統領が原発依存度を現在の70%強から50%まで落とす方針を決めてポシャってしまったのだ。
アストリッドは、もんじゅとは違ってプルトニウムを生み出すことはなく、効率的にプルトニウムを消費できる技術を期待されていた。これにより、日本の使用済み核燃料はさらに行き場を失うことになる。
核燃料サイクルの構想は、原爆何千発分にも相当するプルトニウムを保有することに対し、世界から「そのうち核兵器をつくるのではないか」という批判があるのをかわす目的もあった。ただ、その原子力政策がフランス依存というのも悲しい話だ。
一方、中国では新型の原発の稼働ラッシュだ。9月から11月にかけて、加圧水型原子炉「AP1000」3基が商業運転を開始したという。AP1000は、事故で電源が失われても自動で停止できる「第3世代プラス」と呼ばれる原子炉だ。
米国の原子力関連企業、ウェスチングハウスが開発したもので、一時は同社を子会社にしていた東芝は、本来なら多大なライセンス料などが手に入っていたはずだ。ところが、ウェスチングハウスは経営破綻し、原子力事業は頓挫してしまった。
現在、建設中や計画中の原発基数は中国、ロシア、インドが圧倒的だ。これらの国がAP1000を採用したら、東芝は泣いても泣ききれないだろう。
かつて川崎重工が技術供与した新幹線車両を中国はぬけぬけと盗用し、いつの間にか北京-上海間で運行する「和諧(わかい)号」に化け、さらに「独自開発した」と主張して国際特許を出願して海外に輸出した。AP1000も同じパターンになってしまうのだろうか。
■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。
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