安倍晉三の評価 結局 馬鹿にされてゐるだけ

宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月14日(火曜日)

 

(読者の声2)貴誌7366號において「在米のKM」さん曰く「安倍晉三氏は『私は無知蒙昧のバカでした。血税3000億円もロシアに差し出してしまった』と謝罪し、切腹すべきであるが、しれっと、懺悔は一言もない」。「保守」の人達と違つて本質を御覽になつてゐますね。
次は「西尾幹二のインターネット日録」に私が最近書いたものの一部です。御笑覽を。
 「今から6年前(2016年)、安倍總理は「今年は一年がかりで、領土問題に取り組む」とか宣言しましたね。これだけでも、安倍さんの利口でないことは明かです。相手のあることに、手の内だか心の内だかを前以て知らせるべきではない。さういふ時こそ 領土にはさして重點を置いてゐないやうな顏をすべきだ。市井の庶民の驅け引きでも、そのくらゐの智慧は働かせます。
 そして2囘目か3囘目の交渉のあと、「以前とは違ふ、新しい感覺でやつてきて、いい手應へを感じてゐる」と言ひました。いい手應へ!!


そんなものがあるなら、墓場まで持つてゆくか、少くとも、政界引退後のメモワールまでは明かすべきではない。交渉中の案件について得々と!疾うに見限つてはゐましたが、安倍さんには如何なる藥も效かないと つくづく感じました。


そして同年12月15日、安倍さんの地元 山口縣長門市の高級旅館「大谷山荘」で、その年最後の日露首腦會談が開かれ、「VIPの訪問に、地元は歓迎ムードとなりました」プーチンは5時間だか遲刻。そして、同聲明では領土問題には一切觸れず、日露經濟協力に中身がすり替つてゐました。ロシアの筋書きどほりでせう。
流石の安倍さんも、これはまづいと感じたのでせう、テレビ局を幾つか廻つて辯解しようとしました。表情も固かつた。ところが、最初の局で、宮根とかいふ司會者が「總理、あんな風に發表されたが、實際は二人の間で、 領土がいつ返ると、話がついてゐるのでせう」と阿諛だか、本氣だ、持ちかける始末。
安倍さんは「そんなことは言へない」と滿更でもない、したり顏。これですつかり生き返つたやうに元氣に。「如何なる國民も、自分たちのレベル以上の政治家を持ち得ない」 といふ箴言を思ひ出しました。
まさか宮根といふ男が代表し得るほど、日本國民がお粗末とは思ひませんが。この日録に「プーチンは、ああ、いい湯だつた」と滿足して歸つたらう」と私が書いたのを覺えてゐます。
「プーチンとの會談は15囘目だ。これだけのことが出來るのは、世界中で安倍さんだ けだ」と、チャンネル櫻の水島社長が評したのは、これより前か。囘數多きが故に尊し なのでせう。水島社長「安倍さんは世界の要人と亙りあつてゐる」
西尾先生「亙りあつてなどゐない。馬鹿にされてゐるだけだ」
 水島「あれ、先生、左翼みたい」といふ問答もありました。最近、私は見ないが、水島社長は反安倍の由。ベッタリだつた安倍さんをコロナ以降口汚く罵り始めたらしい。
 プーチンが神妙らしい表情で、安倍さんと向き合ふのを見ると、プーさん、吹き出しもせず、可笑しさを腹の中に收めておくのは大變だらうと想像しました。安倍さんがトルコのエルドアン大統領(當時は首相)に、プーチンとの仲を取り持たうと申し出て斷られたとの新聞報道(眞僞は分らないが)には 苦笑しつつ赤面しました。
   (池田俊二)

 

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池田 俊二氏のご意見 | L'Être et le Néant

池田俊二氏は「日本語を知らない俳人たち」という本も執筆された国文法のスペシャリスト

 

全共闘 池田 俊二: <坦々塾のブログ>  tanntannjyuku@mail.goo.ne.jp

 

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