失踪後別人のようになってビデオ出演したジャックマー
この後また行方不明
無題 (2)




一夜にして犯罪者になったジャックマー

おそらく世界の大富豪の中で今もっとも居心地が悪いのはアリババ創業者のジャックマーで、できればアメリカに亡命したいと思っているでしょう。

ほんの半年前までマーは繁栄する中国の象徴で、中国人の模範とされ誰もがジャックマーになりたいと思っていた。

だがこれまで幾多の中国人成功者がそうだったように、ある日うっかり口を滑らせて政府から追われる身になった。

統計によると中国の資産家の死因で多いのは刑死と事件で、病気などの最期は少ないそうです。

2020年10月24日にジャックマーは上海の経済会議に出席し、地方の共産党幹部や金融担当者も出席していた。

演説原稿をチェックした側近2人は内容の変更を進言したがマーは聞き入れず、中国の金融政策が前近代的で「質屋のようだ」と批判した。


孫正義が毎日言っている日本の悪口に比べたら上品だが、共産党の木っ端役人は中央に「謀反の恐れあり」と注進した

役人はアリババが貧困者に借金をさせて食い物にしている事をやや大げさに報告し、習近平の耳にも入った。

ジャックマーは習近平を批判したという話になり、予定されていたアリババの金融企業アントの上場が中止された。


その日からジャックマーは行方不明になり、1月20日にビデオ映像で登場した時は別人のように覇気が無くなっていた。

そしてまた1月から姿を見せなくなり、要するにもう半年間も「生きたジャックマー」を見た人はいない。

このパターンは中国で何度も繰り返された事で、完全に別な人格になって家に帰るか、最後に永遠に失踪するかのどちらかです。


失踪前のジャックマーは習近平より偉そうだったが、それが気に障ったのだろうか?
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画像引用:https://www.republicworld.com/world-news/china/chinese-billionaire-jack-ma-missing-speculation-rife-amid-xis-crackdown-on-alibaba-boss.html Chinese billionaire Jack Ma missing_ Speculation rife amid Xi's crackdown on Alibaba boss



思想国家のこわさ

香港民主化運動の民主の女神こと周庭は20年8月に逮捕され現在は行方不明になっている。

1989年4月の天安門事件で戦車の上に上り制止した「戦車男」は2020年に一度釈放されたが再び逮捕されたと報道されている。

中国という国はこれほど長期間にわたって人間を拘束する国で、政府批判した者が再び自由になる事はない。


これは中華人民共和国が思想で成り立っているからで、「民族」で成り立っている日本とは違う。

日本では個人が何を考えようと日本人なのに変わりがないが、共産主義を否定した中国人は中国人ではなくなる

アメリカやフランスも思想国家なので、自分の信念をいちいち押し付けてくるが、中国はもっと強固で押しつけがましい。


ジャックマーの資産は5兆円でアリババの総資産は株式時価総額を含めれば100兆円、次に中国は”犯罪者”になったジャックマーから資産を奪い取るでしょう。

ジャックマーは2020年9月に経営者として退任しているがこれは事件の前、今後経営陣は共産党が任命した人物に入れ替わります。

ジャックマーが逮捕された場合は個人資産は没収されるとみられ、無一文になってしまう。


アリババのライバルだったテンセントも金融当局が検証を始め、やはり解体や経営陣交代などが起きると言われている。

さらに格安ECのPinduoduo(ピンドゥオドゥオ)創業者も突然引退を発表したが、事実上追放されたと言われている。

これらが意味することは共産党は党以上の権力を認めないという事で、成功し過ぎた者からは富と権力を没収する。