若者は痛感「民主党政権の悪夢」 金融緩和に聞く耳持たず就職難…安倍政権支持が多いのは当然だ

若者は痛感「民主党政権の悪夢」 金融緩和に聞く耳持たず就職難…安倍政権支持が多いのは当然だ 

 「悪夢のような民主党政権」と発言した安倍晋三首相に対し、岡田克也元副総理が撤回を求めるなど論争になった。国民にとっては民主党政権の3年間は「悪夢」だったのか。

 安倍首相が「悪夢のような民主党政権」と批判したのは経済政策に関してである。第2次安倍政権では、経済政策として金融政策、財政政策、成長戦略の「3本の矢」を打ち出した。金融と財政はマクロ経済政策、成長戦略はミクロ経済政策であり、先進国では標準的な組み合わせだ。このうち金融政策が功を奏して雇用は改善した。

 働きたい人に仕事がある状況を作るのが政治の大きな責任であり、その意味では評価できる。民主党政権と安倍政権の差は、何より雇用の創出ができていなかったか、できたかの差だといえる。

 安倍首相も、「雇用を作れず、その事実を受け止めないなら反省してないのと同じだ」と民主党政権を批判している。

 筆者は民主党政権時代に、「金融政策は雇用政策であり、もっと金融緩和すれば雇用が良くなり自殺率がさらに低下する」と民主党幹部らに話したことがある。

 一部の民主党議員は関心を持っていたが、肝心の執行部ではその意見は無視された。そうした政策に反対していたのは、当時執行部にいた枝野幸男氏らの影響もあったと筆者は考える。

 民主党が政権を取る前、あるテレビ番組で筆者は枝野氏と議論したことがあるが、そこで枝野氏は、金融引き締めが高成長になるという主旨の持論を展開した。筆者は、全国放送のテレビで言うべきでないトンデモ話だと批判したが、枝野氏は持論を曲げなかった

 民主党政権時代、筆者は安倍首相(当時は下野した野党議員)にも同じ話をした。そして安倍首相は政権を取ったときに実行した。これが民主党政権と安倍政権の差だ。

 政治家に求められるものは(1)判断力(2)実行力(3)成果-だけだ。岡田氏ら当時の民主党執行部は、金融緩和に関する意見に聞く耳を持たなかったから、(1)で失格だ。(1)がないと(2)は論外。結果として、安倍政権とは(3)の成果、特に雇用で大きな差がついた。

 それが最も分かるのが、新卒者の就職率だ。新卒者の雇用は、政策による雇用創出の巧拙の影響がもろに出る。

 大卒者の卒業年の就職率について、民主党時代の2011年は91%だったが、安倍政権の18年は98%である。社会人のスタートにもついていない学生は、雇用の既得権もない。そうした若者に、将来の安心をいかに与えることができるかは、政治にとって重要なことである。この意味で、民主党時代はひどかった。これは大学関係者なら誰でも知っていることだ。

 もちろん、若い人も民主党政権時代に就職状況が悪かったことをよく知っている。そういう人たちに聞けば、多くの人は、民主党政権時代は「悪夢だった」と答えるだろう。若い人の安倍政権支持が多いのは当然だといえる。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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経済政策を振り返れば、民主党時代は「悪夢」と言われて仕方なし


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