敵国になり得る国、米国

宮崎正弘
今週の書棚
青木直人『敵国になり得る国、米国』(PHP研究所)

89年6月4日の天安門事件のとき、クリントンは「平壌、北京からバグダッドにいたるならず者」と言って中国を非難した。このとき、パパ・ブッシュ大統領は密使を北京に送り、「制裁はジェスチャーだけだから」と密かにトウ小平に言って、適当にお茶を濁し、時間稼ぎをはかった。
このときのパパ・ブッシュの外交ブレーンはスコウクロフト(大統領安全保障担当補佐官)、かれは最大最強の在米中国ロビィイストとして反日の先兵でもある、キッッシンジャー元国務長官の弟子、いまのブッシュの外交中枢を握るライス国務長官は、このスコウクロフトの弟子である。
つまり全部が中国派なのだ。
ならず者と攻撃していたクリントンは夫婦そろって北京の代理人のごとく、いや中国の買弁政治家に成り下がり、つまり米国がここまで北京になびけば、日本のいう拉致問題は、疎ましいだけの話なのである
青木氏は、データや発言録を拾い集めて、米国の裏切りと中国との密約を鮮やかに推論している
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