風邪の予防のためのうがいは、ただの水道水で十分

ドクトル・ウッピーの診察室
風邪の予防のためのうがいは、ただの水道水で十分

京都大学保健管理センターでのうがいに関する検討があります。
全国の18地域のボランティアを「水道水でうがいをする群」「ヨードうがい群」「うがい無し群」の3群に分けて、2か月間にわたって風邪の発症を追跡した調査です。
この結果、うがい無し群と比較すると、水うがい群では風邪の発症者が40%減少したのに対して、ヨードうがい群では有意な差は認められませんでした

つまり、うがいはヨード液よりも水道水で行う方が風邪の予防になる ということです。

では、なぜヨード液のうがいではダメなんでしょうか?
理由としては、ヨード液が粘膜の常在菌叢を破壊して(つまり、元々そこに居て悪さはしていないけれど、他の菌が入り込むのは防いでいたと考えられる種々の細菌)しまうのか、あるいは粘膜を構成する細胞自体が傷害されて、水道水に比べると感染が成立しやすくなる、と考えられます。

高齢者の介護で口内をヨード液でゆすいでいるとカンジダというカビが生えてくることはよく知られていますが、これも口内の常在菌叢が破壊される結果です。また、すり傷などのケガをしたときに消毒薬を使うと、細胞が傷害される という話・・・・それと同じです。
ヨードうがい液が良い、という思いこみ がまだまだあります


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