昨年度に引き続き羊蹄山における遭難が多発していました。遭難原因は、相変わらず疲労が原因と思われるものが多いと感じます。
昨年もいいましたが、羊蹄山の標高差は登山口から山頂まで千五百mほどあります。
登山口から山頂部のお鉢が見えるため簡単に登れそうに見えますが、決してやさしい山ではありません。
北海道在住の富士登山の経験がある人に言わせると(私は登ってませんが)富士山より厳しいと言わしめている山なのです。
羊蹄山には登山ルートが4本ありますので簡単にコースの概要をお知らせします。
比羅夫コースは、昔からあるルートですが、このルートは小さな石が登山コース上にあります。登りはいいのですが、下りになるとこの小石に足を取られ転倒する人がいます。
疲れた足が踏ん張り切れず転倒する事故が発生しています。
さらに、お釜に出ると山頂まで半周する必要がありますのでこの時間を計画に盛り込む必要があります。
真狩コースは、一番登られているコースかと思います。
山腹をトラバースする部分もあり、9合目の避難小屋へも近く羊蹄山登山コースでは一番難易度が低いコースです。
このコースの注意点は、お釜の縁から山頂までは岩が折り重なる所を歩きます。
目印になるマーカーも薄かったりマーカーの数が少ないのでコースを外れない様に歩かなけらばなりません。特に視界が無い時にはマーカーに十分注意してコースを外さないようにしてください。
京極・喜茂別コースは、登山口から山頂まで緩みなく急斜面をジグザグに登らなければなりません。休憩場所がないので時間を決めて休憩を取るようにしてください。
唯一の利点は、この2コースですとお釜の縁まで登るとほぼ山頂標識間近なことです。
(喜茂別コースは、まさにお鉢の縁が山頂になります。)
他のルートよりこの点は勝っています。
しかし、あまり登る人がいないコースですのでケガなどには十分に注意して利用してください。
羊蹄山は見えるほど簡単な山ではありません。
日帰り登山の対象になっていますが、日差しが強いと遮るものが無いので直射の中を歩きます。そのため熱射病に注意しなければなりません。
水は登山口で用意しなけらばならず、9合目の避難小屋まで給水できる場所はありません。
昼までにお鉢に達しない場合は直ちに下山することをお勧めします。
そして、必ずヘッドライトを持って登ってください。
なぜかと言いますと、思いのほか時間がかかりもう少しで登山口に着くという辺りで日没を迎え救助要請しているケースがあるからです。
羊蹄山に限らず日帰り登山でもヘッドライトは常備するのが常識となってます。
それでは、羊蹄山における本年度の遭難事例を紹介します。
なお、この情報は北海道警察HP(http://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/chiiki/sangaku/sangaku-top.html)の中にある安全情報から転載しています。
ここには他の百名山での遭難事例を含めた北海道全域における遭難事例がまとめられています。
北海道の山に登山に来られる本州の方々の閲覧をお勧めします。
6月16日(日曜日)北海道の50代女性(単独) 遭難原因~道迷い
遭難者は午後3時55分頃真狩コース9合目の外輪山を登山中、登山道を見失い道に迷い自ら110番で救助要請(※避難小屋管理人が遭難者を救助)
7月23日(火曜日)千葉県60代男性(2人グループ) 遭難原因~心疾患(死亡)
遭難者は真狩コース登山口から入山、同行者が先に登頂したが遭難者が山頂に登ってこないため様子を見に下りたところ、遭難者が京極ピーク付近で倒れているのを発見し消防に救助要請(※消防救助隊と道警山岳救助隊が遭難者を収容)
8月1日(木曜日)台湾の60代男性(単独) 遭難原因~疲労
遭難者は午後7時5分頃比羅夫コース4合目付近を下山中、疲労により膝の痛みで行動不能となり、連絡を受けた家族が消防に救助要請(※消防救助隊が遭難者を救助)
9月12日(木曜日)東京都の30代女性(単独) 遭難原因~道迷い
遭難者は真狩コースから入山、午後5時30分頃山頂から山小屋へ移動中に霧のため道に迷い自ら警察署に救助要請(※山小屋の管理人が遭難者を救助)
9月14日(土曜日)北海道の20代大学生(4人グループ) 遭難原因~疲労
遭難者は真狩コースから入山、午後4時頃2合目付近を下山中疲労のため行動不能となり同行者が警察署に救助要請(※道警ヘリが遭難者を救助)
9月21日(土曜日)埼玉県の40代女性(5人グループ) 遭難原因~転倒
遭難者は午後5時40分頃比羅夫コース2合目付近を下山中、転倒して左手と左足を負傷、自ら119番で救助要請(※消防救助隊と道警山岳遭難救助隊が遭難者を救助)
9月22日(日曜日)北海道の50代男性(4人グループ) 遭難原因~疲労
遭難者は午後8時頃比羅夫コース4合目付近を下山中、疲労のため行動不能となり同行者が119番で救助要請(※消防救助隊と道警山岳遭難救助隊が遭難者を救助)
今年は、死亡事故が1例しか起きなかったのは幸いなことだと思います。
しかし、心疾患が遭難原因とされていますが、登山前の体調などがどうだったのでしょうか?
百名山狙いで本州から来られる登山者の中にはかなりの強行日程を組んでいる人たちがいます。
自分の体調より日程を重視しては安全な登山はできません。
体調が悪ければ今回は諦め、次の機会に回しましょう。
それが、楽しく登山をする秘訣だと私は思っています。
昨年もいいましたが、羊蹄山の標高差は登山口から山頂まで千五百mほどあります。
登山口から山頂部のお鉢が見えるため簡単に登れそうに見えますが、決してやさしい山ではありません。
北海道在住の富士登山の経験がある人に言わせると(私は登ってませんが)富士山より厳しいと言わしめている山なのです。
羊蹄山には登山ルートが4本ありますので簡単にコースの概要をお知らせします。
比羅夫コースは、昔からあるルートですが、このルートは小さな石が登山コース上にあります。登りはいいのですが、下りになるとこの小石に足を取られ転倒する人がいます。
疲れた足が踏ん張り切れず転倒する事故が発生しています。
さらに、お釜に出ると山頂まで半周する必要がありますのでこの時間を計画に盛り込む必要があります。
真狩コースは、一番登られているコースかと思います。
山腹をトラバースする部分もあり、9合目の避難小屋へも近く羊蹄山登山コースでは一番難易度が低いコースです。
このコースの注意点は、お釜の縁から山頂までは岩が折り重なる所を歩きます。
目印になるマーカーも薄かったりマーカーの数が少ないのでコースを外れない様に歩かなけらばなりません。特に視界が無い時にはマーカーに十分注意してコースを外さないようにしてください。
京極・喜茂別コースは、登山口から山頂まで緩みなく急斜面をジグザグに登らなければなりません。休憩場所がないので時間を決めて休憩を取るようにしてください。
唯一の利点は、この2コースですとお釜の縁まで登るとほぼ山頂標識間近なことです。
(喜茂別コースは、まさにお鉢の縁が山頂になります。)
他のルートよりこの点は勝っています。
しかし、あまり登る人がいないコースですのでケガなどには十分に注意して利用してください。
羊蹄山は見えるほど簡単な山ではありません。
日帰り登山の対象になっていますが、日差しが強いと遮るものが無いので直射の中を歩きます。そのため熱射病に注意しなければなりません。
水は登山口で用意しなけらばならず、9合目の避難小屋まで給水できる場所はありません。
昼までにお鉢に達しない場合は直ちに下山することをお勧めします。
そして、必ずヘッドライトを持って登ってください。
なぜかと言いますと、思いのほか時間がかかりもう少しで登山口に着くという辺りで日没を迎え救助要請しているケースがあるからです。
羊蹄山に限らず日帰り登山でもヘッドライトは常備するのが常識となってます。
それでは、羊蹄山における本年度の遭難事例を紹介します。
なお、この情報は北海道警察HP(http://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/chiiki/sangaku/sangaku-top.html)の中にある安全情報から転載しています。
ここには他の百名山での遭難事例を含めた北海道全域における遭難事例がまとめられています。
北海道の山に登山に来られる本州の方々の閲覧をお勧めします。
6月16日(日曜日)北海道の50代女性(単独) 遭難原因~道迷い
遭難者は午後3時55分頃真狩コース9合目の外輪山を登山中、登山道を見失い道に迷い自ら110番で救助要請(※避難小屋管理人が遭難者を救助)
7月23日(火曜日)千葉県60代男性(2人グループ) 遭難原因~心疾患(死亡)
遭難者は真狩コース登山口から入山、同行者が先に登頂したが遭難者が山頂に登ってこないため様子を見に下りたところ、遭難者が京極ピーク付近で倒れているのを発見し消防に救助要請(※消防救助隊と道警山岳救助隊が遭難者を収容)
8月1日(木曜日)台湾の60代男性(単独) 遭難原因~疲労
遭難者は午後7時5分頃比羅夫コース4合目付近を下山中、疲労により膝の痛みで行動不能となり、連絡を受けた家族が消防に救助要請(※消防救助隊が遭難者を救助)
9月12日(木曜日)東京都の30代女性(単独) 遭難原因~道迷い
遭難者は真狩コースから入山、午後5時30分頃山頂から山小屋へ移動中に霧のため道に迷い自ら警察署に救助要請(※山小屋の管理人が遭難者を救助)
9月14日(土曜日)北海道の20代大学生(4人グループ) 遭難原因~疲労
遭難者は真狩コースから入山、午後4時頃2合目付近を下山中疲労のため行動不能となり同行者が警察署に救助要請(※道警ヘリが遭難者を救助)
9月21日(土曜日)埼玉県の40代女性(5人グループ) 遭難原因~転倒
遭難者は午後5時40分頃比羅夫コース2合目付近を下山中、転倒して左手と左足を負傷、自ら119番で救助要請(※消防救助隊と道警山岳遭難救助隊が遭難者を救助)
9月22日(日曜日)北海道の50代男性(4人グループ) 遭難原因~疲労
遭難者は午後8時頃比羅夫コース4合目付近を下山中、疲労のため行動不能となり同行者が119番で救助要請(※消防救助隊と道警山岳遭難救助隊が遭難者を救助)
今年は、死亡事故が1例しか起きなかったのは幸いなことだと思います。
しかし、心疾患が遭難原因とされていますが、登山前の体調などがどうだったのでしょうか?
百名山狙いで本州から来られる登山者の中にはかなりの強行日程を組んでいる人たちがいます。
自分の体調より日程を重視しては安全な登山はできません。
体調が悪ければ今回は諦め、次の機会に回しましょう。
それが、楽しく登山をする秘訣だと私は思っています。
記事の中にも書いてますが、羊蹄山で水を得ることができるのは9合目にある避難小屋近くの雪渓のみとなっています。
このためどのコースも途中で給水することはできません。
したがいまして水は最低でも2リットルを持って登る必要があります。
そして、登山開始は日中の日差しを避ける意味からも早朝に始めるのが安全に登る最低条件です。
9時過ぎのスタートとなるなら足の速い人以外の登山はお勧めしません。
特に本州から来られる百名山狙いの人たちは高齢者も多く足の遅い人たちも目につきます。
12時までに山頂に立つ計画が出来なければ翌日スタートを考えるべきです。
それが安全に羊蹄山に登ることだと私は考えています。
くれぐれも過信のないように安全登山を心がけてください。