未熟なカメラマン さてものひとりごと

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帰りに奥出雲湯村温泉を訪ねました。

2013-04-04 20:56:35 | 温泉

川に面した空き地に優雅な枝垂れ桜がありました。

3月30日、斐伊川堤防桜並木を見て、帰路の途中、国道314号線で「出雲湯村温泉」という看板が目に留まりました。ちらりと目をやると斐伊川にかかる橋と桜、それらしい雰囲気の建物も見え、とても風情があるように感じられました。ここにはなにかいい被写体があるかもしれないと、少しだけ寄り道をすることにしました。
湯村温泉というと、有馬温泉と並んで兵庫県を代表する夢千代日記の湯村温泉を連想しますが、他の県でも同名の温泉があるようです。橋を渡り、ぐるりと回り込む感じで案内板の通り坂道を下ると、ひなびた温泉らしい雰囲気の通りに出ました。しかし道が何とも細くて、対向車が来たらどうしようかと、心配になるほどです。おまけに前方正面は行き止まりのようでした。今さら引き返せないと、覚悟して進むと一番奥に数台が駐車可能なスペースが確保してありました。

車を停めることができ、ほっとして散策開始です。まず湯元と書かれた共同湯がありました。中を覗きこむと、入り口の手前に足湯と木製のイスとテーブルが置かれたわずかな休憩スペースが見えました。道路の反対側には懐かしい赤いポスト、その隣で水道の蛇口からポリタンクを幾つも並べて水汲みをする人がいます。特別な効能でもあるのでしょうか。そしてその向こうに石垣が立派などっしりとした建物がありました。これは温泉旅館のようでした。さらに進むと、古民家を再生したような粋なレストランもありました。案内板には、「本日予約以外のお客様は受付しておりません」というようなことが書いてありました。もう少し先に進むと、おもちゃのジョウロを持った小さな3歳ぐらいの男の子がよたよたと坂を下りてきました。つい「あぶないよ!」と声を掛けてもまったく動じない様子。そのあとから、柴犬を3匹同時に散歩させている若い母親らしい姿。すれ違う時に「こんにちは」と声が掛かりました。

資料によると、この奥出雲湯村温泉には川を挟んで2軒の温泉宿(内1軒は国民宿舎)があるようです。その歴史は古く、1200年前だとか。このひなびた隠れ家的な雰囲気に魅かれ訪れる愛好者も多いようです。20年以上前には、秘湯ともいわれたそうですが、道路がよくなって気軽に来ることが可能になったため、今はそういう表現はありません。それから川には、露天風呂もありました、試しに手を挿し入れると40度弱くらいのぬるめのお湯で、川底から泡がぷくぷくと噴出していました。ただ、脱衣所がなさそうなので、入るには、ちょっと勇気と工夫が必要のようです。

こうして、奥出雲湯村温泉をあとにしましたが、お昼は、斐伊川堤防桜並木の露店で買った焼きそばだけだったので、どこかでおいしい出雲そばを食べてみたいと思っていました。実は来るときに目をつけていたお店があったのです。それは、JR八川駅前の「八川そば」というお店です。駐車場に車がいっぱい停まっていたので、有名店だろうと思ったわけです。時間も時間ですから、店は空いていました。20分ほど待たされましたが、注文したのは、山菜がそれぞれ入った割り子蕎麦。つゆをかけていただきます。お値段は少々高めでしたが、ボリュームもあって期待以上の味でした。後日、蕎麦通の会社の上司に、自慢げにこのことを話すと、「そこには、10回以上行ったことがあるよ」と返り討ちにあいました。片道3時間は、その気にならなければなかなか足が向きませんが、尾道松江自動車の全線開通が待たれるところです。   



湯村温泉のメインストリート 人影はほとんどありません。
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