大山一のビュースポット 鍵掛峠から見るブナ林 (本文とは関係ありません)
有名校の実力を探る、今回は、全国高校駅伝都道府県大会で好タイムを出した、常磐高校(群馬)を取り上げてみたいと思います。まずは学校の紹介です。学校法人群馬常磐学園・常磐高等学校は、群馬県太田市にある「質実・勤勉」を校訓とする私立の高校です。大正3年(1914年)に、常見ろくが、女子教育、女子の経済的自立のため、太田市に女子教育機関を設立したのが始まりです。昭和22年常磐高等女学校、学制改革により昭和23年常磐女子高等学校、昭和52年男女共学となり、現在の校名になりました。「つよく優しく、そして真面目に努力する生徒を育てる」ことを教育目標にしています。
以下、データの分析は、例によって、敬称略とさせていただきます。過去の駅伝記事は、カテゴリーから「駅伝」を選択ください。
最初に全国高校駅伝大会最近の成績をみてみましょう。
20回大会(2008) 5位 1.08.31
21回大会(2009) 8位 1.10.37
22回大会(2010) 7位 1.09.02
23回大会(2011)12位 1.09.44
24回大会(2012)14位 1.09.52
25回大会(2013) 7位 1.08.33
次に昨年の大会を振り返ってみましょう。学年(当時)、区間順位、タイム、全体順位
総合順位7位 タイム 1時間8分33秒
1区 加藤 千尋(3)18位 20.08
2区 小林 由佳(2) 2位 12.46 10位
3区 米谷 結希(1)10位 10.07 10位
4区 岡本 春美(1) 1位 09.10 7位
5区 大島 里穂(2) 9位 16.22 7位
1区では、出遅れたものの、2区の小林由佳、4区の岡本春美の好走により7位入賞となりました。特に伸び盛りの1年・岡本春美を起用した木監督の采配が見事的中しました。岡本春美、中学時代は空手部に所属、県の駅伝大会に中学校を代表して出場した大会で練習をしていたとき、その走りを見た木監督が、「もしかしたらいけるかもしれない」と勧誘したそうです。猛練習にも耐えその予想は見事に的中し、能力は見事に開花したのでした。岡本晴美は、区間記録にあと11秒と迫る区間賞で快走を見せました。
次に、3000mの持ちタイムを見てみましょう。(学年・今年度←昨年・出身県の順)
1.岡本 春美 (2)9.00.91 ← 9.33.70 群馬
2.米谷 結希 (2)9.19.82 ← 9.25.58 千葉
3.樺沢 和佳奈(1)9.19.84 群馬
4.大島 里穂 (3)9.23.10 ← 9.27.70 群馬
5.小林 由佳( 3)9.26.83 ← 9.15.87 栃木
岡本春美は、昨年の記録を33秒も短縮。豊川高校の鷲見梓沙、薫英女学院の高松望ムセンビと並んで、高校生・最強のひとりとなりました。米谷結希も順調に記録を更新していますが、やはり一番の注目点は、1年生、樺沢和佳奈につきます。前橋市立富士見中学校出身で、中学時代は東京国体少年少女B1500m優勝、2013年ジュニアオリンピックA少女3000m優勝、中学校駅伝競走でも優勝など輝かしい戦績を残しています。常磐高校への進学は、木監督の指導方針に惹かれて決めたそうです。
彼女も、豊川高校の猿見田裕香、薫英女学院の嵯峨山佳菜未と並んで最強の1年生のひとりとなりました。
最後に今年の群馬県大会の成績を昨年度と比較してみましょう
総合タイム 1.07.54 大会新記録 昨年 1.09.12 (今年度・タイム・前年度・タイム順)
1区 岡本 春美(2) 18.59 加藤 千尋 19.52
2区 米谷 結希(2) 13.32 小林 由佳 13.18
3区 樺沢和佳菜(1) 9.29 米谷 結希 9.45
4区 小林 由佳(3) 9.34 新井 菜奈 9.56
5区 大島 里穂(3) 16.20 大島 里穂 16.21
メンバー的には、最強の布陣でした。タイムですが、何と昨年の記録を1分18秒も更新しています。1区の岡本春美と3区の樺沢和佳菜は区間新記録、2区を除いてすべて昨年を上回っています。
また、インターハイでは、1500m、3000mと出場者4名がすべて入賞するといううれしいニュースもありました。一番の強みは樺沢和佳菜を除く上位4人が昨年の都大路の経験者ということです。低力は十分。あとは、昨年の興譲館高校のような粘りと精神力があれば、おのずと結果はでるでしょう。
今年の常磐高校、優勝候補の一角となることに間違いはなさそうです。
次回は、京都の立命館宇治高校を分析してみたいと思います。
足立美術館の日本庭園 (本文とは関係ありません)
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