-前回のつづき-
(宝厳院 ほうごういん)
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次に向かったのが、天龍寺塔頭の宝厳院です。場所はわかっているものの入り口がわからず苦労しました。大きく回りこむ感じでやっと到着です。茅葺の屋根が印象的です。
境内の庭園は、回遊式となっており、庭園を巡る散策路が巧妙に配置されています。この季節のカエデは特別見事です。
紅葉の名所として、広く知られており、拝観者の数は特別多く感じました。
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庭園の整備もとても行き届いていて、庭の苔に生えた草をとる作業中の人も目にしました。
中心部には巨大な岩や、ひときわ大きなカエデもあり目を引きます。出口から続く参道には両側にカエデが植栽され、モミジのトンネルのようでとても美しく感じました。
次に向かったのが、大河内山荘です。いったん保津川に出て河川敷を歩いていくことにしました。するとどうでしょう。川には、カップルが乗る幾艘もの手漕ぎボートが浮かび、その光景には、なぜか郷愁を感じました。
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(小さなボート)
するとどうでしょう。川岸に近いところで特別小さいボートが行ったり来たりしているではありませんか。若手の女性がしっかり手を動かして漕いでいます。思わず、笑ってしまいました。まさにジョーク。無線の小さな手作りボートでした。誰が操縦しているのかなと、近くを探すといました。木陰に隠れるように、バイクに腰掛け無線を操縦している老人の姿があったのです。周りには興味深そうに眺める人の姿もありました。
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(大河内山荘)
嵐山公園(亀山地区)内を散策し、丘を登る感じで進むとやっと大河内山荘に到着です。
大河内山荘の名前は、以前から耳にしていましたが、入るのは初めてでした。拝観料は、本日最高額の1000円でした。その値段を聞いて引き返す観光客の姿もありました。この1000円には、お茶(抹茶と菓子)の値段も含まれていますので、特別高いものではありません。そういえば、協定されているのか本日の拝観料はどこも500円でした。
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この大河内山荘は、小倉山の南面に、時代劇の名優大河内傳次郎が30年の歳月をかけてこつこつと創り上げた庭園です。順路を進むと、山の中に分け入る回遊式の庭園となっています。贅沢にも嵐山を借景に眼下には保津川の清流をみることもできます。また月香の市内展望台からは、京都市内の街並みを望むことができます。野趣あふれる山歩きに似た体験もできて、他の寺社とは異なります。
一時、ポツリと雨が落ちましたが、その後は回復し、一日傘なしで過ごすことができました。
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そして、最後にお抹茶席でお茶をいただき、山荘をあとにしました。
長い竹林の道を進み、JR嵯峨嵐山駅へ歩くこと15分。ホテルに着いて、歩数を見ると、何と22,500歩でした。実によく歩いたものです。
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竹林は、京都の代表的観光スポット
- 2日目 -
(京都府立植物園)
NHKのBSプレミアムで放送していた「京都人の密かな楽しみ」という番組の中で、京都人しか知らない紅葉の穴場として紹介されていたのが、府立植物園でした。地下鉄烏丸線北山駅を降りてすぐのところに入園口(北山門)があります。到着したのは開園時間直後の午前9時過ぎ、入園者の姿はほとんどありません。案内板に従い、園内を歩きますが、よくぞ町の中にこれだけのスペースを確保できたものと、感心します。
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京都人が教える紅葉の名所
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木立を抜け、池の東屋あたり、見事なカエデが幾重にも折り重なっています。カメラマンの姿も何人か目にしましたが、他の観光地とは違いとてものどかです。
大きなレンズで池に来るカワセミを狙っている人、三脚を立ててじっくり撮影している老カメラマン、思い思いのスタイルで楽しんでいるようです。幾種類のツバキもきれいな花を咲かせ、紅葉に華を添えています。
植物園を出る頃、入れ違いに大勢の団体客が入園してきました。次に向かったのが、東山の青蓮院門跡です。
(青蓮院門跡 しょうれんいんもんぜき)
地下鉄東西線東山駅で降りて、知恩院方面に歩くと、大楠の巨木が目に飛び込んできます。
根の張りがこれまたすごくて、びっくりします。樹齢は800年以上ともいわれています。道はゆるい勾配でそれほど広くないのですが、大型の観光バスが何台も通り、注意が必要です。
青蓮院門跡は、皇室ゆかりの格式の高いお寺として知られています。最初に向かうのが華頂殿です。ここから、室町時代に相阿弥が作ったという庭園を眺めたい、というのが一番の目的でした。座敷から眺める紅葉にはほんとうに癒されます。
人が多いのでなかなかよいアングルでの撮影は難しいのですが、こればかりは仕方ありません。
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池泉回遊式庭園
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青蓮院庭園は、池泉回遊式となっていて、実際にお庭に出て散策することもできます。
散策のあと、最後に茶室「好文亭」でお茶をいただくことにしました。(抹茶と菓子付き、別途拝観料1000円必要です。)
江戸時代の天明八年に、天明の大火で御所が炎上し、後桜町上皇は青蓮院を仮御所として非難されましたが、その際、この好文亭を御学問所として使用されたそうです。明治以降は茶室として使用されていましたが、平成5年に焼失、平成7年に完全復元されたものです。障壁画は、日本画家の上村淳之画伯の花鳥図です。
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裏千家流によるお点前
4名の方と同席でした。撮影もOKと了解いただきましたので、裏千家のお手前をじっくり拝見いたしました。ここでお茶がいただけるのは、秋では11月のみとなっています。
青蓮院をあとにし、次に向かうのは、今回最後の目的地、圓得院です。
世界遺産「知恩院」の前を通り、円山公園に向かうと、高台寺の前にあるのが圓得院です。
入り口がわからず苦労しましたが、やっと到着です。
(圓得院)
円徳院は、秀吉の妻「ねね」の終焉の地として知られています。座敷の間から眺める庭園は素晴らしいと聞いていたのでとても楽しみにしていました。
正門を入り方丈に入ると、南庭に向かって座っている人たちにわかりやすくとてもしっかりとした口調で説明をされている人がいました。
しばらく耳を傾けたあと向かったのが、反対側の北庭です。
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ねねが晩年に眺めた圓得院の北庭
このお庭は、伏見城北政所化粧御殿の前庭を移したもので、当時の原型をそのままに留める桃山時代の代表的庭園で、国の名勝に指定されています。「ねね」もこの庭を眺めながら晩年を過ごしたのでしょう。
係の方が、「一番手前から見ると、一層美しく見えますよ」ということで後ろにひくと、どうしても一人の老人が縁側に鎮座していて根負けです。しかしその美しさは別格でした。
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こうして今回の旅を終え、新幹線で帰途に就いたのでした。本日の歩数は14000歩でした。
(宝厳院 ほうごういん)
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次に向かったのが、天龍寺塔頭の宝厳院です。場所はわかっているものの入り口がわからず苦労しました。大きく回りこむ感じでやっと到着です。茅葺の屋根が印象的です。
境内の庭園は、回遊式となっており、庭園を巡る散策路が巧妙に配置されています。この季節のカエデは特別見事です。
紅葉の名所として、広く知られており、拝観者の数は特別多く感じました。
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庭園の整備もとても行き届いていて、庭の苔に生えた草をとる作業中の人も目にしました。
中心部には巨大な岩や、ひときわ大きなカエデもあり目を引きます。出口から続く参道には両側にカエデが植栽され、モミジのトンネルのようでとても美しく感じました。
次に向かったのが、大河内山荘です。いったん保津川に出て河川敷を歩いていくことにしました。するとどうでしょう。川には、カップルが乗る幾艘もの手漕ぎボートが浮かび、その光景には、なぜか郷愁を感じました。
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(小さなボート)
するとどうでしょう。川岸に近いところで特別小さいボートが行ったり来たりしているではありませんか。若手の女性がしっかり手を動かして漕いでいます。思わず、笑ってしまいました。まさにジョーク。無線の小さな手作りボートでした。誰が操縦しているのかなと、近くを探すといました。木陰に隠れるように、バイクに腰掛け無線を操縦している老人の姿があったのです。周りには興味深そうに眺める人の姿もありました。
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(大河内山荘)
嵐山公園(亀山地区)内を散策し、丘を登る感じで進むとやっと大河内山荘に到着です。
大河内山荘の名前は、以前から耳にしていましたが、入るのは初めてでした。拝観料は、本日最高額の1000円でした。その値段を聞いて引き返す観光客の姿もありました。この1000円には、お茶(抹茶と菓子)の値段も含まれていますので、特別高いものではありません。そういえば、協定されているのか本日の拝観料はどこも500円でした。
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この大河内山荘は、小倉山の南面に、時代劇の名優大河内傳次郎が30年の歳月をかけてこつこつと創り上げた庭園です。順路を進むと、山の中に分け入る回遊式の庭園となっています。贅沢にも嵐山を借景に眼下には保津川の清流をみることもできます。また月香の市内展望台からは、京都市内の街並みを望むことができます。野趣あふれる山歩きに似た体験もできて、他の寺社とは異なります。
一時、ポツリと雨が落ちましたが、その後は回復し、一日傘なしで過ごすことができました。
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そして、最後にお抹茶席でお茶をいただき、山荘をあとにしました。
長い竹林の道を進み、JR嵯峨嵐山駅へ歩くこと15分。ホテルに着いて、歩数を見ると、何と22,500歩でした。実によく歩いたものです。
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竹林は、京都の代表的観光スポット
- 2日目 -
(京都府立植物園)
NHKのBSプレミアムで放送していた「京都人の密かな楽しみ」という番組の中で、京都人しか知らない紅葉の穴場として紹介されていたのが、府立植物園でした。地下鉄烏丸線北山駅を降りてすぐのところに入園口(北山門)があります。到着したのは開園時間直後の午前9時過ぎ、入園者の姿はほとんどありません。案内板に従い、園内を歩きますが、よくぞ町の中にこれだけのスペースを確保できたものと、感心します。
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京都人が教える紅葉の名所
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木立を抜け、池の東屋あたり、見事なカエデが幾重にも折り重なっています。カメラマンの姿も何人か目にしましたが、他の観光地とは違いとてものどかです。
大きなレンズで池に来るカワセミを狙っている人、三脚を立ててじっくり撮影している老カメラマン、思い思いのスタイルで楽しんでいるようです。幾種類のツバキもきれいな花を咲かせ、紅葉に華を添えています。
植物園を出る頃、入れ違いに大勢の団体客が入園してきました。次に向かったのが、東山の青蓮院門跡です。
(青蓮院門跡 しょうれんいんもんぜき)
地下鉄東西線東山駅で降りて、知恩院方面に歩くと、大楠の巨木が目に飛び込んできます。
根の張りがこれまたすごくて、びっくりします。樹齢は800年以上ともいわれています。道はゆるい勾配でそれほど広くないのですが、大型の観光バスが何台も通り、注意が必要です。
青蓮院門跡は、皇室ゆかりの格式の高いお寺として知られています。最初に向かうのが華頂殿です。ここから、室町時代に相阿弥が作ったという庭園を眺めたい、というのが一番の目的でした。座敷から眺める紅葉にはほんとうに癒されます。
人が多いのでなかなかよいアングルでの撮影は難しいのですが、こればかりは仕方ありません。
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池泉回遊式庭園
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青蓮院庭園は、池泉回遊式となっていて、実際にお庭に出て散策することもできます。
散策のあと、最後に茶室「好文亭」でお茶をいただくことにしました。(抹茶と菓子付き、別途拝観料1000円必要です。)
江戸時代の天明八年に、天明の大火で御所が炎上し、後桜町上皇は青蓮院を仮御所として非難されましたが、その際、この好文亭を御学問所として使用されたそうです。明治以降は茶室として使用されていましたが、平成5年に焼失、平成7年に完全復元されたものです。障壁画は、日本画家の上村淳之画伯の花鳥図です。
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裏千家流によるお点前
4名の方と同席でした。撮影もOKと了解いただきましたので、裏千家のお手前をじっくり拝見いたしました。ここでお茶がいただけるのは、秋では11月のみとなっています。
青蓮院をあとにし、次に向かうのは、今回最後の目的地、圓得院です。
世界遺産「知恩院」の前を通り、円山公園に向かうと、高台寺の前にあるのが圓得院です。
入り口がわからず苦労しましたが、やっと到着です。
(圓得院)
円徳院は、秀吉の妻「ねね」の終焉の地として知られています。座敷の間から眺める庭園は素晴らしいと聞いていたのでとても楽しみにしていました。
正門を入り方丈に入ると、南庭に向かって座っている人たちにわかりやすくとてもしっかりとした口調で説明をされている人がいました。
しばらく耳を傾けたあと向かったのが、反対側の北庭です。
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ねねが晩年に眺めた圓得院の北庭
このお庭は、伏見城北政所化粧御殿の前庭を移したもので、当時の原型をそのままに留める桃山時代の代表的庭園で、国の名勝に指定されています。「ねね」もこの庭を眺めながら晩年を過ごしたのでしょう。
係の方が、「一番手前から見ると、一層美しく見えますよ」ということで後ろにひくと、どうしても一人の老人が縁側に鎮座していて根負けです。しかしその美しさは別格でした。
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こうして今回の旅を終え、新幹線で帰途に就いたのでした。本日の歩数は14000歩でした。
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