猫と亭主とわたし

愛猫。虹のかなたに旅だったブラッキーとリリを偲び。家族になったルナと庭に移ろう季節、折々の想いを写真と文で綴っています。

リリを想うと、秋の感傷がひと際、深い

2016-09-30 22:09:28 | ねこちゃんのお話
今日はリリの月命日。
早いもので5ヶ月が過ぎた。
リリの可愛い仕草に笑い声が絶えなかった日々。
今はブラッキーと夫とわたし、静かな日常になってしまった。
ブラッキーはいつも夫の傍らでまどろんでいる。

リリはある日ふいにわが家の庭にあらわれた。「グーグーだって猫である」のCMのように空から降ってきた。ふいに空から幸運が落ちてきた。それからの夢のようなリリとの共生、……1年8か月。
この短い生の間は、リリは野ら生活でのヒモジサからは解放された。
でも――、避妊のために、獣医さんに向かう途中、街の騒音におどき、わたしの腕のなかからとびだした。恐怖におののき二晩も帰ってこなかった。「怖かったよね。リリ」トラックに轢かれそうになった恐怖はトラウマとしてのこった。車の音には敏感になった。車をいやがった。あの2日間。逃げ込んだ空き家で、ふるえ、おののき、飢えてさぞや心細かったことだろう。
そして病気。何にもいいことなかったね。
なんども、なんどもチクンしてもらった。
たべたくないのに、注射器でむりに流動食をながしこまれた。
なにかリリがいやがることばかりした。
最後は、リリのきらいな車のなかだった。獣医さんに向かう途中。わたしが抱えたキャリーケースの中で息をひきとった。なにか、わたし……リリのきらいなことばかり……してしまった……。ゴメンね。リリ。
リリが大好き。リリが好きで、少しでもながく共に生きていたかったの。
リリは空にかえっていった。リリが虹の橋をわたってから、もう五ヶ月がすぎてしまった。
いま、季節は秋。リリが好きだったバラの花も散り、リリがたわむれた蝶もこない。
わたしは、毎日リリを偲んで、リリの想いで話に笑ったり、泣いたりしている。
リリを想うと、秋の感傷がことしはひと際、深い。

   

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