テレビとパンティマン

1087 オメガ方式発進

 
この昼メロが放送されるとソニーから電話、キー局がオメガ方式、大量の発注があったと歓喜の連絡が来た。
以後、あっと言う間にオメガ方式に切り変わっていったのである。
それどころか、ソニーは、海外でもその一インチを売り捲り、世界中でこのオメガ方式が統一方式となったのである。
編集システムを担当させた、ひかるの部下K君は、三越とフジテレビが折半出資、アルタスタジオを設立するとの事で、そこへ移籍させた。
今も元気で頑張っているようである。
また、K君は昼メロのヒロインと結婚。
ひかるは、上司として大勢の前で主賓挨拶。
しどろもどろで汗をかき、恥をかいて大きく成って行ったのである。
今なら書ける。***ソニーと方式問題で画策している時、フジテレビの予算執行、発注出来る立場にある、お偉さんから呼び出しを食った。
「君は、親会社、キー局にタテついて、あらぬ動きをしているようだけど、やめろ!
親会社から、一言いけば、君のクビなんぞ、すぐ飛ぶぞ!」と、脅しというよりは、脅迫だ。
ひかるは、承知しましたと、そこを出ると、すぐさま「開発に拍車をかけるべし!」とソニーへ電話したのである。
夜は一人でいつもと違う焼き鳥へ行き、じっくり考えた。
業界全体を考えるべき立場の人が、自分のメンツばかり考えやがって、なんてケツの穴のちっちゃい奴だろうと、情けなくなった。
「ひかるの首を、袈裟掛け、みじん切りにしたとて、一文の得にもならない、やるんならやって見ろ!」と怒りが込み上げて来た。
ひかるは、今まで以上に、意地でもなんとかしてやろう、と固く誓ったのである。



パンティパンティ連呼マン物語

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