「もし、満開の時に来れたら、すごかっただろうなぁ~」とミモロが、庭越しに見える桜の木を見つめます。
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今年の4月に参加した「MKタクシー」の「十刹巡り 早朝貸切特別拝観」のツアー。
ミモロたち一行は、「等持院」「眞如寺」を経て、最終目的「妙光寺」へとMKタクシーの車でスムーズに次々に巡ります。
「あれ?仁和寺じゃないの?」
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なにも考えず、ただ車に乗っているミモロ…一体、自分がどこにいるのかよくわかっていないよう…。
やがて車が止まったのは、京都の右京区宇多野にある臨済宗建仁寺派「妙光寺」。ツアーの最後のお寺です。
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「なんか大きなお寺だね~」と、境内を進みます。
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「方丈」に進み、そこでご住職のお話を伺うことに…
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ここ一体に広大な土地を有し山荘を持っていた内大臣花山院師継が、弘安8年(1285)、早世した長男を悼み、高僧の無本覚心(法灯国師)を開山に迎え、創建したお寺です。
無本覚心は、宋に渡った折、味噌の製法を日本にもたらし、日本の食文化の中心となる醤油・味噌の普及の祖とも言われるそう。「え~すごいお坊さんだね~もし、いらっしゃらなかったら、みたらし団子も醤油ラーメンも味噌ラーメンもなかったかも…」とミモロ。う~そうかもしれないけど…
さらに、虚無僧宗門の祖でもあります。
「虚無僧って、時代劇で見たことある…黒い着物姿で、深い笠をかぶり、尺八を吹いてる人でしょ」と、ミモロ。
話を戻して…「妙光寺」は、至徳3年(1387)には、京都十刹の8位にランキングされる名刹に。
しかし、応仁の乱などで大きな被害を受け、その後、荒廃してしまいます。
臨済宗建仁寺派のお寺になり、江戸時代の寛永年間に、豪商打它公軌・景軌親子によって、再興されます。
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ご住職のお話を、熱心に身を乗り出して聞くツアー参加者(ミモロのお友達)
江戸時代には、鳴滝の名所として知られる場所に…
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その姿を示す絵図を拝見しました。
「ここは、幕末、勤皇の志士の密儀所となり、当時の住職は、新選組の襲撃を受け、命を落とされたんです」と。明治政府成立の影で尽力なさったのです。
明治時代になると、廃仏毀釈により、再び荒れてしまうことに…。
そして、近年、建仁寺により、敷地内の整備などが行われています。現在のご住職も建仁寺からいらっしゃったそう。
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「あれ?これ俵屋宗達の「風神雷神」…ここに飾ってるんですか?」とミモロ。
「今は、建仁寺にありますが、元々打它家によって、このお寺に奉納されたものなんですよ」とご住職。
本当に、いろいろな時代を経たお寺です。
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敷地内には、大きな桜の木が…。
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今は、整備されたお庭が、参拝者の心を癒します。
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「今年、桜咲くの早かったからなぁ~。例年なら、今、満開のはずなのに…残念…」とミモロ。
来年は、ぜひ満開の桜が見たい…と思うミモロですが、ここは通常非公開なので…
「本当に、静かで素晴らしいお寺ですね~」と、今回のツアーに参加したミモロのお友達。
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「今回、尋ねたお寺は、自宅の近くで、何度も、前を通ったことがあるんですよ~。でも、非公開ですから、どういうお寺なのかわかりませんでした」というお友達も。
そう、京都には、非公開のお寺も多いのです。
訪れたお寺も、「京の冬の旅」で公開されたことはあるそう。そういう機会を見逃さず、知られていない京都の歴史や景色を見たいもの。
桜の時期から外れてしまいましたが、「でも、まだキレイだよ~」と、地面に散った花びらの上を、嬉しそうに歩くミモロ。
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そう、満開じゃなくても、素敵な景色です。
「大きな切り株だね~」とミモロ。こんな年輪のある大木が茂っていた時も…
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敷地には、これからさらに整備される場所も…
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「ホント、このお寺に来れてよかった~」とミモロ。
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「いろいろお話ありがとうございました~」とご住職にお礼を言って、MKタクシーに乗って、京都駅へと戻ります。
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ミモロが車に乗った時、門には、竹が渡されました。
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朝、7時半に京都駅をスタートしたツアーは、12時には、再び京都駅に。
「こういうツアーがあったら、また参加したいね~」というミモロです。
*「妙光寺」京都市右京区宇多野上の谷町 通常非公開
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