MINの目

MINの目が見つけた事柄をつれづれなるままに綴ります

MINのぼやき「職人のプライドは何処に」

2005年02月03日 | デザイン・建築好き
私は現在、もっぱらデザイン・設計中心だが、木工芸を多少なりとも勉強して、機会があれば作ることが今でもあります。それだけに、もの造りの大変さや、いかに心を込めて作っているかを知っているつもりです。
職人と言われる人が誰でもが心を込めて、完成を夢見て作っているのかと思っていました。大工という職人もです。私は昔、宮大工と呼ばれる人に会い話しを聴いたことがあります。四角を八角に八角を十六角にとかんな一つで円柱を作っていくいう話しを聞いた時は感動しました。私が木工で習ったのは旋盤でグルグル回る木の棒を横からノミで削るものだったからです。この話だけではありませんが、大工さんへの尊敬の気持ちは計りきれないほどになりました。
しかし、その気持ちを壊される日が来てしまいました。残念です。
昨今、欠陥住宅と言うことが問題にされてますよね。私は、今まで悪徳業者の問題だと思っていました。
でも、大工さんにも問題がありそうです。かなりいい加減な大工さんに会ってしまいました。
家具屋さんで納品してもらった家具の上で養生無しに大工作業をしてしまう・・。
あり得ないと思います。同じ物を造る人が心を込めて造った物に対して失礼だと思わないのか?
ものを造る人が物を大事に出来ない・・。他にもこれは手抜きじゃないかという事がありました。
でも、こんな大工さんにしてしまったのは、悪徳業者であり、消費者である可能性もあります。
使い捨ての時代、安価な物を求めるばかりに、安かろう悪かろうになっていると思います。
今回知り合った大工さんは、建て売りの現場が中心のようです。「建て売りは安い材料使うんだよ」
と言っていました。でも、今回は建て売りじゃありませんから・・。
建て主さんには「小さなダイヤでも質の一番良いダイヤ」を買ってもらいたいです。
これは、建物にも言えると思います。現代の感覚から、理想の大きさ、払えるお金の基準があれば、普通の質を求めるのであれば、大きさを小さくするか、金額を多めに用意する必要があるといえます。
こんな大工さんばかりではないと思いますし、そう信じたいです。
量より質を求める時代、大工さんにも今一度、プライドを高く持って良い仕事をしてもらう為には、
それ相応の予算をもって、手抜き工事有りきの見積もりでは無いようにしていきたいものです。

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