沖縄県東村高江の民家近くで起きた米軍ヘリ炎上事故に関し、琉球大学の矢ケ崎克馬名誉教授は14日、県庁で記者会見し、事故現場風下で同日に放射能測定した結果、放射線のベータ線を検出したと発表しました。
測定場所は事故現場から風下約300メートル地点の3カ所。矢ケ崎教授によると、土壌にベータ線を出す核種があることが確認され、土壌汚染されているといいます。結果の数値は通常、自然界ではあり得ないものだと指摘。状況から考えると、事故機に使用されているとみられる放射性物質ストロンチウム90が飛散したのではないかと推察されるとしました。
矢ケ崎教授は「事故現場の風下地帯に住んでいる方の健康影響を懸念せざるを得ない状況だ。仮にがんになったとして、そのがんがヘリ事故による放射能吸引だという臨床的な追跡ができないので、被害に遭った者が泣き寝入りするという構造がつくられてしまう」と懸念を示しました。
また、米軍が実施する測定について、どこの土壌を検査するか透明性を保つべきだと強調。今後も自身で測定を継続するとし、「住民が安心していただくべきところは安心していただくようなデータを出せたら」と語りました。