冬の緩い日差しもなく、煙るような一日。
『むくどりのゆめ』という童話をご存知でしょうか?
童話作家の濱田広介さんの著作ですが、最近、このお話が、絵本になっているのを見つけて購入しました。作画は、どうぶつのかわいい絵でお馴染みのいもとようこさん。
子供むくどりの表紙がほんとにかわいくて、つい、ほっこりしてしまうのですが、お話は、シーンとした静寂な悲しさがあります。
私は、この物語にであったのは、まだ、五歳くらいの頃だったと思いますが、冬の原野の古い栗の木の穴のなかで、越冬するおとうさんむくどりとそのこどもむくどりのお話です。
もうこの世にいないおかあさんむくどりを、じっと待っている子供むくどりの姿が、ものすごく悲しい。
おとうさんむくどりは、おかあさんむくどりが、既に、この世にいないことを、こどもむくどりに伝えては、いないようです。
こどもむくどりが
『おかあさんは、今頃どこにいるのかな。海の上をとんでいるのかな。』と問う度、
『そうだね・・・。』
と答えたりするんですね。
おかあさんのいない子供は、悲しいし、妻を亡くした夫もせつない・・・。
そんなsituation を、やわらかく、優しく、悲しく描いている童話です。
栗の木の葉っぱがみんな風でとばされてしまった中で、一枚だけ、残った枯葉を、こどもむくどりは、馬の毛で根本からしっかり結わえてあげます。
(O・ヘンリーの『最後の一葉』を彷彿とさせますね。)
その夜、こどもむくどりは、夢をみます。
白い羽根のおかあさんむくどりが、何も言わず、優しい眼差しで、自分を見ている・・・
『おかあさんが帰ってきた・・・。』
そう思って、近づこうとするけれど、白いとりは、飛びさってしまいます。
翌朝、栗の木に一枚だけ、残った枯葉に、白い雪が積もっていました・・・。
美しく悲しい静寂。
原野に吹きすさぶ風の中で、みた静かな愛慕の幻・・・。
『むくどりのゆめ』という童話をご存知でしょうか?
童話作家の濱田広介さんの著作ですが、最近、このお話が、絵本になっているのを見つけて購入しました。作画は、どうぶつのかわいい絵でお馴染みのいもとようこさん。
子供むくどりの表紙がほんとにかわいくて、つい、ほっこりしてしまうのですが、お話は、シーンとした静寂な悲しさがあります。
私は、この物語にであったのは、まだ、五歳くらいの頃だったと思いますが、冬の原野の古い栗の木の穴のなかで、越冬するおとうさんむくどりとそのこどもむくどりのお話です。
もうこの世にいないおかあさんむくどりを、じっと待っている子供むくどりの姿が、ものすごく悲しい。
おとうさんむくどりは、おかあさんむくどりが、既に、この世にいないことを、こどもむくどりに伝えては、いないようです。
こどもむくどりが
『おかあさんは、今頃どこにいるのかな。海の上をとんでいるのかな。』と問う度、
『そうだね・・・。』
と答えたりするんですね。
おかあさんのいない子供は、悲しいし、妻を亡くした夫もせつない・・・。
そんなsituation を、やわらかく、優しく、悲しく描いている童話です。
栗の木の葉っぱがみんな風でとばされてしまった中で、一枚だけ、残った枯葉を、こどもむくどりは、馬の毛で根本からしっかり結わえてあげます。
(O・ヘンリーの『最後の一葉』を彷彿とさせますね。)
その夜、こどもむくどりは、夢をみます。
白い羽根のおかあさんむくどりが、何も言わず、優しい眼差しで、自分を見ている・・・
『おかあさんが帰ってきた・・・。』
そう思って、近づこうとするけれど、白いとりは、飛びさってしまいます。
翌朝、栗の木に一枚だけ、残った枯葉に、白い雪が積もっていました・・・。
美しく悲しい静寂。
原野に吹きすさぶ風の中で、みた静かな愛慕の幻・・・。