どんよりな曇り空の日曜日。
相変らず、高温だけれど、明日から、また冬に逆戻り・・・の予報。
このまま、暖かい春になってしまったらよいのに・・・。
それでも、もう紅梅は咲いていて・・・。
2日前・13日の金曜日。
隣市シネ・コン迄、ゲキシネ・神州無頼街を鑑賞。
例の流行病で、劇場興行もままならず、3年経ち・・・。
それでも、新感線は、健在であった・・・というより、先祖返り・・・というか、2000年前後の劇風に戻ったような・・・そんな舞台に仕上がっていて、或る意味、コレ迄のスタイリシュ路線な舞台を、活劇調に戻したというか・・・。
進化の速度を速めたり、遅らせたりで、そのへんの速度は、やはり世界の流れなのか・・・とか。
『蛮幽鬼(2009)』の堺雅人が演じたローラン国の暗殺一族は、その後、この劇団の物語のモチーフとして使われてきて、今回は、そのローラン一族の末裔と京都御所(天皇家)との確執が、テーマとなっているようだ。
時代は幕末。
徳川幕府衰退と列強の植民地支配を舞台に、暗殺の技術を父親から仕込まれ、日本に渡来した秋津永流が、医師としての道を歩み始め、朝廷の裏部隊との争いに巻き込まれていく。
朝廷物と言えば、隆慶一郎の『𠮷原御免状』の舞台化で得たモチーフなんだろうと推察している。
過去の作品が集結したような今回の舞台だった。
初見のひとにも抵抗なく鑑賞できるけれど、過去作品を知るひとは、もっと楽しめたんじゃないかというのが今回の感想。
主演の福士蒼汰が洗練されてきた。
殺陣も安定していて危なげがない。身長が高いので、長衣が良く似合う。
欲を言えば・・・。
身堂麗波役は、天海祐希で見たかったな・・・中性的ってことで・・・。
いづれにせよ、いのうえ歌舞伎は健在だった。