さくらの日々是好日

余命半年から生還♪今年21年目の【金つなぎ勝ち抜きRoad】を走り続ける、多重がん患者の病老の日々や患者会活動をご紹介!

♪NTT西日本大阪病院、3階の手術室に思う。

2009年03月05日 15時25分18秒 | さくら的非日常の日々
3月5日(木)

毎年2月末から3月にかけてのこの時期は、旧大阪逓信病院との病縁が一段と深まり、毎週、検査とその結果を聞くために大阪に通う。

「もう、10年経ったし…、来なくても良いですよ」と乳腺外科でも婦人科でも言われるようになって、数年が経った。
その都度、「がんを追いかけて追い詰めて、死ぬ時は寿命で逝きたいのです。この気持ち、先生もがんになったら分かってくださるわ」などと抗弁して今に至っている。

婦人科の杉田部長から、「先月、腫瘍マーカーの採血を忘れて帰ったでしょう?」と言われ、今日、糖尿病の元村Drの外来に行ったついでに採血を受ける。
この数値に異状がなければ、また1年元気に生きられる。
…多分!

婦人科と糖尿病センターのある3階廊下の突き当たりに、手術室への4枚ドアがある。

16年前、卵巣がん手術の後に強烈な抗がん治療を受け、副作用に叩きのめされ気息奄々だった私は、個室を出て大部屋で闘病することになり、心強い病友をたくさん持つことになった。

心優しき猛女(もさ)とも呼べる彼女たちは、ほとんどが普通の主婦だったが、自分なりの上手な抗がん闘病を見つけては、副作用を軽くやり過ごし、ほんとうに参考にさせてもらった。

そんなおひとりがミサ子さんだった。

短く刈り上げた茶髪に、病院お仕着せのパジャマの袖を肩にまでたくし上げ、つっかけをカッタカタ鳴らして昂然と廊下を闊歩する様子は、そう、まんま、ヤンキーおばさん♪
「なるべく友達にならんとこ…」と思ったのだけれど、この方が、ほんとうに心優しくも熱~い方だったのですぅ。

彼女とはその後、いろいろなエピソードを一緒に残すことになったのだが、最初の仰天エピソードは、「さっき、手術場を見て来てん。 ドア開けるのに、足のつま先でピッと開けるんやよ」の言葉で始まった。

「えっ? 入ってもええのん?」
「そうかて、どんなとこで手術されたのか、見たいもん!」

足先でピッとやったら、ドアがササーと折れ曲がり開き、そこから6つの小間に分かれた手術室が見えるんだって。
「1度に、6人の手術ができるわけや!」
病院関係者の誰何を受けることなくすべてを見てきたミサ子さんの描写は、詳しくて面白くてなんだかわくわくしたっけ。

今も元気に食堂のおかみさんをしている彼女の、明るく盛り上げてくれる性格の裏に、夜、眠れなくてベッドサイドの明かりをたよりに、パッチワークの小袋を縫っていた姿がせつなくも重なって甦る。

旧大阪逓信病院の、あの日の手術室への扉。
男性がひとり、つま先でピッと蹴って扉の向こうから現れた。

あはは、楽しい闘病生活だったよね♪
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2 コメント

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はじめまして (主婦A)
2009-03-21 22:55:04
NTT病院にかかっています。この間、外来でお見かけしたように思います。少し金髪なのですぐにわかりました。今度お会いしたら、お話をしてください。
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♪ようこそ、金つなぎへ! (さくら)
2009-03-25 22:24:12
主婦Aさん、…って、わかりやすい!
はじめまして。 外来でお目にかかりましたか?
外科、内科、婦人科、眼科。 過去半年間に、さくらがお世話になったNTT病院の外来です。
今度お目にかかりましたら、ぜひお声をかけてくださいね。
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