夜な夜なシネマ

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『最高の人生の見つけ方』

2019年11月20日 | 映画(さ行)
『最高の人生の見つけ方』
監督:犬童一心
出演:吉永小百合,天海祐希,ムロツヨシ,満島ひかり,鈴木梨央,
   駒木根隆介,ももいろクローバーZ,賀来賢人,前川清他
 
サユリストの皆様には申し訳ないですが、
吉永小百合主演作品をもはや定価で観る気はしません。
シネマポイントカードデーに109シネマズ箕面にて。
 
ジャック・ニコルソンモーガン・フリーマンの共演で感動作にならないわけもなく、
でも私はもしもこの映画の主演がこのふたりでなかったら、
駄作だと思ったかもしれないと当時書きました。
そのときハシゴした『ミスト』(2007)が強烈すぎたせいもあります。
オリジナルすらイマイチだと思った本作を、犬童一心監督はどう料理するのか。
 
北原幸枝(吉永小百合)は大学卒業後すぐに結婚して以来、ずっと専業主婦。
夫・孝道(前川清)は家事のいっさいを手伝わず、ひたすらダラダラ。
息子・一慶(駒木根隆介)は長らくひきこもり。
頼りになるのは娘・美春(満島ひかり)だが、バリバリのキャリアウーマンで忙しい。
 
末期癌を宣告されたものの、家族にそれを打ち明けられない幸枝は、
病院で同じ病状の剛田マ子(天海祐希)と知り合う。
マ子は巨大ホテルチェーンを一代で築き上げた剛腕女社長。
はるか年下の夫・三木輝男(賀来賢人)は優しいふりして
チャラい女連れで見舞いにくるような阿呆。
 
ある日、闘病中の12歳の少女・神崎真梨恵(鈴木梨央)がふたりの目の前で倒れ、
彼女の落とし物をその弟に渡そうとしたところ、
「お姉ちゃんは死んだから、それはもう要らない」と言われる。
 
真梨恵の荷物の中に見つけた「死ぬまでにやりたいことリスト」
マ子が棺桶リストと呼ぶそのリストに倣って、
幸枝も自分がやりたいことを挙げてみようとしたが、ちっとも思い浮かばない。
そこで幸枝は思いを遂げずに亡くなってしまった真梨恵に代わり、
彼女のやりたかったこと10個に挑戦すると決める。
バカじゃないかと呆れるマ子も話に乗ることにして……。
 
最近の吉永小百合の夫役といえば、『北の桜守』(2017)の阿部寛とか、
なんぼ彼女が若く見えると言っても、ええ加減にせぇよと言いたくなる。
特に開いた口がふさがらなかったのが、『北の桜守』の佐藤浩市の台詞。
すでに何度となく書いた気がするのでここには書かずにおきます。
それらと比べると、今回の夫は前川清。それなりの歳でいいねぇ(笑)。
そして、わりと最近まで鬱陶しいと思っていたムロツヨシ。今は好きです。
マ子の側近役を演じるムロさんがとてもよかった。
 
普通にいい話です。
吉永小百合さすがと思った点があります。笑うのが上手い。
役者って皆、泣くのはとても上手だけど、
序盤に幸枝とマ子が大笑いするシーン、ここはふたりとも上手いと思いましたが、
ほかは吉永小百合が圧倒的な上手さ。
 
一緒に泣くのはわりと簡単。
でも一緒に心から笑うのって難しいんですよね。
 
しかしお金があったらこんなこともあんなこともできるねんなぁと、
本作で言いたいことの真逆のことを思ってしまう。(^^;

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