夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ラスト・デイズ』

2020年04月26日 | 映画(ら行)
『ラスト・デイズ』(原題:Los Ultimos Dias)
監督:ダビ・パストール,アレックス・パストール
出演:キム・グティエレス,ホセ・コロナド,マルタ・エトゥラ,レティシア・ドレラ他
 
引き続き、Amazonプライムビデオの見放題作品の中で未見のものを探す。
コロナ禍で観るにはうってつけなやつ、発見。
 
2013年のスペイン作品。
どう見てもB級だからDVDスルーだったろうと決めつけていたら、
えっ、これ、劇場公開されたんですか。
客がどの程度入ったのかめちゃくちゃ興味があります。
しかし今ならこの手の作品はどれも先見の明があったかのように思われそう。
 
いろんなサイトで紹介されているあらすじがちょっと変なんです。
「ニューヨークで引きこもりの少年が自殺」とかって、カナダやし。
「シドニーのオペラハウスでは客が外に出ることを拒否」って、そんなシーンないし。
こういうところもB級だからなんやろなぁ。
 
「20分ルール」なんてものはなく、すでに急変した事態から始まります。
 
スペイン・バルセロナ
人々が建物の外へ出られない状態になってしばらく経つ。
外へ出た瞬間に悶え苦しんで死に至ってしまうからだ。
 
ある会社に勤めるマルクが異変に気づいたのは、
彼の隣人がいつからか怯えていっさいの外出をやめたから。
また、同僚のロビラがこっそり会社に寝泊まりするようになる。
何かを恐れて外に出ようとしないロビラは解雇されたが、
無理やり外に連れ出された瞬間に泡を吹いて死亡。
ロビラのロッカーを開けてみると、
そこには非常用の飲食品や燃料、懐中電灯などが入っていた。
 
今は誰もが建物内にこもり、行き来するには地下を通るしかない。
食物を求めて諍いが起こり、治安は悪くなるいっぽう。
 
マルクは喧嘩別れしたままの恋人フリアのことが心配。
どうにかしてフリアに会いにいけないものかと考えていたところ、
マルクの会社に人員整理のために来ていたエンリケが
GPS機器を持っていることを知る。
 
エンリケがどこかから盗んできたことは確実。
誰もがほしがっているものをエンリケが持っているとバレれば、命が危うい。
そこでマルクはそれをネタに脅しをかけ、
フリアのところへ連れて行ってほしいと頼む。
 
エンリケにも行きたい場所があるらしく、
お互いに信頼できないふたりが一緒に出発するのだが……。
 
「スペインで最初の死者が出てから2週間、それが今や世界へ」というところが、
シャレにもなりません。
何かのウイルスが蔓延しているようなのですけれど、それが何なのかは明かされず。
外に出たらあかん言うけど、窓を破って外の風にさらされても大丈夫って、どーゆーことよ。
 
もうツッコミどころは満載なのですが、こういうのは嫌いじゃない。
クビにする側とクビにされる側だったふたりが、
行動を共にするうちに絆を固くするというのも、ありがちで悪くないし(笑)。
 
オーストラリアの部族がウイルスに打ち勝つすべを知っているらしいという話に、
『ナイチンゲール』を観たばかりだった私はびっくり。
アボリジニという名前は出てこなかったけれど、
「ブーメランを使う部族」と作品中で話されていました。
 
ウイルスに有効な手立てはないまま最後まで話は進み、
結局、えっ、思い切りが大事ってこと!?
ハッピーエンドだから、まぁいいや。
 
Echo Show 5のスクリーンは小さいけれどとても綺麗。
ウイルスが蔓延しようともバルセロナの街は美しい。

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