クラブ報告
2014年5月11日(日) 天候 晴れ 参加者 25名
CL 日比野さん
週間予報では雨も心配されたが、当日は雲一つない快晴となる。藤橋までの道中ツブラジイが所々山並みを金色に化粧している。登山口で、蛭・虫対策、体操と準備して登山開始。シャガの群生が出迎え心も弾む。ホウチャクソウや多くのユズリハが道中に見られる。予想はしていたが最初から急登が続き、杉と広葉樹の樹林帯を進み、425m付近「もみの木平」の看板で小休止、ミツバオウレンの新芽が見える。更に登りが続くが、ダムの放水のサイレンが数十分鳴り続き、気が散る。朴葉が鮮やかで足元にはチゴユリやユキザサが可憐に咲く。40分程登り続けると670m付近「くりの木平」の看板を過ぎ、706mピークに達す。仮設トイレもあり、キャラの大木の下にイワウチワが花を終え静かに群生している。ゆるやかな登りのやせ尾根を抜け、1/2地点の795mの小ピークに着く。一旦下り、鞍部にはイワウチワが群生しており、時折ミヤマシキミも見られる。深かった樹林帯の合間から北東の視界が開け始める。再び急登が始まり、所々ミツバツツジの花が散っている。登るにつれてツツジの紫が目立つよう咲いている。その後ろに能郷白山が残雪を持ち、その左横に若丸の尖がりが並んでいる。右奥には白山の真っ白な姿も見える。進むとウラジロヨウラクツツジの白い花が見える。がここから急な岩場のやせ尾根が始まる。三点確保で岩をつかみ、細尾根の絡み付いている木に手をかけ安全を確認して、15分程やせ尾根のアップダウンを慎重に進む。ふと耳を澄ませるとサイレンは止み、どこからか鳥のなき声が聞こえ和ませてくれる。標高900mを越えた辺りでは、足元には地味なツクバネソウ、紫のキランソウ、そしてまだ花を咲かせていないトリカブトが見られる。風が涼しく吹き抜けコシアブラの鮮やかな新芽にツツジが色を添え心地よい。1,000m近くなると、ブナやナラの木が目立つようになり、その合間、右からそして左から尾根の稜線が近づくのがわかる。ふと白い花が目に入る。シロヤシオだ。新緑の中の白は目立ちにくい。意識して見ると道中所々咲いているのがわかる。ダンコウバイの花が終わりかけ、アカドウダンの蕾、ムシカリの白い花が所々見られる。急登を登り切り1,180mの西峰ピークに達する。視界が開け、西に小津権現山、北にダムが見える。足元にはショウジョウバカマ、アオキが咲いている。そして最後の藪漕ぎが始まる。腰上位の笹が徐々に深くなり、背丈ほどになる。天候が良いので、道を踏み間違える事は無いが、前の人に続いて先を急ぐ。3時間20分登り切り、11:30山頂に到着。天気も良く360度のパノラマである。振り返ると右から小津権現山、奥に伊吹山、霊仙山、鈴鹿山脈、そして岐阜の町並み、遥か遠方に真っ白な御嶽山、乗鞍岳、手前に雷倉の大きな山容。遠く屏風山、その奥に白山が白く輝く。荒島岳、左に残雪の能郷白山、若丸と冠山の尖がりが見える。50分程、記念撮影と昼食をとり、下山開始。登りと同じルートを辿る。2時間半で登山口に着く。今回の山行で感じたことは、このルートは長い登りが続き、体力を要したが、岩場あり、花あり、展望ありで想像以上にバリエーションがある山でした。得に目立った花は無かったけれども、意識的に草花を観察することによって沢山発見できてとても嬉しかったです。皆さんに色々と植物の事も教えていただいて、山の楽しみがまた一つ増えました。ありがとうございました。
(記録担当 渡辺一さんの報告より)
コースタイム
関出発5:55=揖斐総合庁舎7:00=道の駅藤橋7:20=花房山登山口7:50~8:10・・・もみの木平8:35・・・くりの木平9:20・・・706m小ピーク9:25・・
1/2地点小ピーク9:45・・・890m小ピーク10:17・・・西峰ピーク11:20・・・花房山11:30~12:20・・・2/1地点小ピーク13:40・・・くりの木平14:
03・・・もみの木平14:29・・・花房山登山口
14:50=道の駅藤橋15:30~16:30=関着17:45
( スライド写真提供 山田Mさん)
(地図提供 山田Mさん)