みのハイキングクラブ

友と山に登り、自然に親しみ、心身を健やかに、親睦を深めます。

至仏山 燧ケ岳

2016-07-26 | クラブ山行

クラブ報告

2016年7月22(金)夜発~25日(月)

   

CL 小林さん

1・2日目 (7月22日・23日)

 今回の山行はAコース「至仏山&燧ヶ岳」とBコース「尾瀬ヶ原散策」と2コースが計画され、参加者の都合でのコース変更も随時可能との優しく思いやりのある設定でした。
 当日は珍しく日中もかなり風が吹き、集合時間の夜9時頃には少し涼しく肌寒いとも感じられる程でした。CLからの予定説明や会員外3名の参加者の紹介後に乗車する。多くの参加者には憧憬の的である尾瀬に初めて足を踏み入れる山行に、少なからず期待と興奮があるのか車内では瞬く間に賑やかな談笑が拡がった。
 やがて高速道路の明かりの少ない漆黒の闇の中、車内の消灯の放送を微かに耳にしながら眠りに落ちていった。3回程の休憩をとりながら、スノーパークOZE TOKURAスキー場前の尾瀬高原ホテルに到着する。
 ホテルで朝と昼のお弁当やお茶2本受け取り、登山準備後にジヤンボタクシーに乗車する。出発前にコーディネーターから登山での諸注意等を聞きながら車内で朝食を済ませる参加者が多かった。
 鳩待峠までの約20分の所要時間は運転者の話に耳を貸しながら、鮮やかな緑のダケカンバの樹林の風景に心を奪われていた。
 下車後Sさんによるストレッチを行い登山口に向かう。今日の登山予定はピストンのため有料だが不要な荷物を預ける参加者も大勢みえた。改めて会員外参加者3名の方々より挨拶を頂き、本日は全員がAコース「至仏山&燧ヶ岳」での出発となった。
 登山口より30分弱で木道が出現するが、やがて道は掘り割り状や木製の階段が続き、オヤマ沢田代辺りで湿原風景が現れ疲れが癒された。特に岩場辺りからは尾瀬ヶ原方面の展望が楽しめ小至仏山頂へ到着する。岩稜の道を経て岩峰の至仏山山頂からは360度の大展望があり、明日登山予定の燧ヶ岳やその前に広がる尾瀬ヶ原広大な素晴しいパノラマ風景に感動した。2等三角点にタッチし、下山は岩稜帯の道に咲く花々を堪能しながら至福の時間を歩く。
 登山口に戻り、山ノ鼻方面に向かうが、木道は1時間程ひたすらに下り尾瀬山ノ鼻ビジターセンターに到着する。意外にもこの長い下りの道を登ってすれ違う登山者が多く、かなり辛そうな様子で我々の下りに利用する計画に感謝しながら歩を進めた。分岐を右折して燧ヶ岳を正面に望みながらの尾瀬ヶ原木道歩き約6キロを楽しむ。途中の竜宮十字路を経て今夜の宿泊予定の桧枝岐小屋までに、池塘に咲くコウボネやヒツジグサの花々や小さな澄んだ湧水に群れる魚を眺めたり、幾つもの木道の休憩地でゆっくり腰をおろして、今日登った至仏山を振り返って眺めたり水面に写る逆さ燧ヶ岳を満喫したりしながらゆったりと散策できた。
 尾瀬ヶ原の山小屋は飲料の水は豊富にあり、数人入浴出来るお風呂もあり、部屋はゆったりと余裕ありで言うこと無し、今までの山小屋経験とは全く異なり良い意味で想定外で最高でした。勿論夕食後はいつもの歓談のイベントを楽しむが、夜行と登山の疲れか多少早めに皆さん切り上げ、明日の更に厳しいとの燧ヶ岳登山に備えたようでした。

 出会った花
ニッコウキスゲ  ハクサンフウロ  シャクナゲ  サワギキョウ ヒツジグサ    ヒメコウボネ   クルマユリ  シシウド  オニシモツケ   シャジン     ウサギギク  イワツメグサ  ヨツバシオガマ  ヤナギラン  クガイソウ  マルバダケブキ  イワイチョウ   タテヤマリンドウ  ウバユリ
                                                  (記録担当 西口さんの報告より)

 1日目(7月22日)
関21:30==富加関IC==沼田IC==戸倉5:10~5:50==鳩待峠6:10

 2日目(7月23日)
鳩待峠6:30・・・小至仏山9:00・・・至仏山9:45・・・鳩待峠10:30~1:30・・・山ノ鼻2:35・・・竜宮十字路4:10・・・桧枝岐小屋4:40

3日目(7月24日)登山組コース
 今日は、日本百名山「燧ケ岳」に登ります。朝、白い髭が特徴の桧枝岐小屋の御主人に見送っていただいてから、尾瀬ヶ原散策の5人と別れて出発しました。見晴新道は、ブナ、シラビソの深い樹林帯で、笹の中の登山道を約3時間、8合目付近までゆっくり登りました。その先からはやっと展望が開け、真っ青な空と、遠くには頂上に立つ登山者の姿が見えてきました。まぶしい日差しが射す岩場を9合目まで登ると、頂上まで残り300mの標識がありました。眼下に尾瀬沼、西方向に昨日の登った至仏山も見えています。登山道にはアザミ、ヤマハハコ、ハクサンフウロ等の高山植物もあります。登山口から約4時間でやっと燧ケ岳の最高峰「柴安嵓(しばやすぐら)」の頂上に立ちました。
 
柴安嵓の頂上から二等三角点のある俎嵓(まないたぐら)まで、足が届かないような岩場の急坂を下り、最後の急登をハアハア言いながら登りきると俎嵓に着きました。「登れた!」今回の山行目標の「至仏山、燧ケ岳」の百名山2座を登ることができ、歓喜の声が上がりました。リーダーの「感無量です」という言葉が心に残りました。頂上から眼下に尾瀬沼と尾瀬ヶ原が見渡せ、360度の展望の絶景が広がっています。頂上で、小屋でもらったお弁当のおにぎりを食べてひと息つきました。
 
下りは長英新道を約2時間30分で尾瀬沼に下りました。そこから今日の宿泊先の尾瀬沼ヒュッテまで尾瀬ヶ原を歩きました。ニッコウキスゲは、花の時期が終わったようですが少しだけ咲いていました。大江湿原の入り口には、クルマユリ、ギボウシ、オタカラコウなどの花が沢山咲いていました。
 
ヒュッテでお風呂に入って汗を流して、外に出てビールで乾杯しました。みなさん笑顔で元気一杯でした。また、夕食後に部屋で反省会をしました。「言いたいことがある人なんでも言ってください」との声に「はーい」「はい」と次々手が上がり、みのハイクに対する思いが語られ、お酒が入った中で大いに盛り上がり楽しいひと時を過ごせました。
                            (記録担当 清水さんの報告より)

 登山組コース
桧枝岐小屋6:40・・・見晴新道・・・柴安嵓10:40~10:55・・・俎嵓11:15~12;00・・・長英新道・・・沼尻峠14:30・・・尾瀬沼ヒュッテ15:00

 3日目(7月24日)散策組コース(5人)
 
6:30桧枝岐小屋前に全員集合、ストレッチを行う。リーダーより「二組に分かれて出発・・」説明あり、燧ヶ岳登山組は、6:45頃出発した。
 
残った散策組5人は、改めて小屋の主人から、「三条の滝」の説明を聞き、木道が終わって下り、かなりの急登があると知る。昨日、至仏山頂上まで行けなかった4人は、行く気無し。今夜の宿までゆっくり・ゆっくり行けば良いとなり6:50頃出発した。
 
燧ヶ岳登山口分岐で一休み。木道は緩やかな起伏を繰り返し徐々に上がっていく。ブナ・ミズナラの大木が多い。幹に触れたり、離れて見上げたり、深い森の中を進む、オオシラビソ・コメズカ・ホオノキ・トチノキ・シアノキ他の木々は原生林のままか、進路右下の沼尻川の水音がたえず聞こえた。ウグイスの声も冴えていた。木道上、後方から迫り来る人々、前方からくる人々は多くみえた。
 
急がない我々は、「ゆずり隊」と自称し、いつも道脇に身を置き道を譲り続けた。白砂峠まで250m位の標高差あるようで、そこまでが長く感じられた。
 
峠手前で夫が膝痛で止りテーピングをする間Kさんもマジックテープの膝サポーターをしていると見せて下さった。休む度に水分補給、何かを口にしゆっくり進んだ。沼が見え始め湿地が広がった所もあったが、花の群生は無かった。沼尻平に来ると、沼と言うには大きい湖でも良いと話しながら。展望休憩地に立寄る。
 
数十人の人々が休憩してみえた。トイレも近くにあり以前ここに小屋があったらしいが火事でなくなったと思われる。コンクリートの基礎部分が残っており焼けた炭が黒々と残っている。木道の縁も焼けていた。前は広い沼、後ろは燧ヶ岳、絶景の場所だ。この近くから燧ヶ岳登山口があったが急登らしい。
 
行き交う人は一人二人と切れることも無かった。又、森に入り燧ヶ岳登山口とビジターセンターの分岐で一休み、9年前私らもここへ降りてきた。みんなもここへ来るのだろうと思った。 
 
樹林帯を抜けると大江湿原に出た。楽しみにしていたニッコウキスゲはチラホラ咲くのみ、盛りの時期は過ぎていた。それでもと沼山峠の方へ行ってみたが、来る人に聞くと「この辺と変わりません、チラホラですよ」と言われ、行くのはあきらめた。
 
見えていたビジターセンターに10:50に着いた。ここで昼食を済ませ、資料館見学で時間をつぶす。11:20頃思いがけずHさんに出会いびっくりする。聞けば我々がゆっくり来た道をたった一人で3時間歩き着いたとのこと。その後、近くの尾瀬沼ヒュッテに行った。12:38頃健脚組4人が到着。皆さんは15:20~30頃到着されたようだった。
 
夕食後一部屋に集まり飲める人も呑めない人も和気あいあいに話あい笑って楽しいひとときだった。よく気が付き出来た若手、思いやりと責任感・信頼の出来る幹部、頼もしい新人、みのハイクの将来が明るく思えた。沢田氏の日々筋トレ実行のやり方を見せてもらった。流石・なるほど凄いと感心ばかり後期高齢者と年の性にして努力を怠っている我々夫婦は恥ずかしかった。  
 
明日は下山し帰路につく予定。

 今日道中見られた花々
オタカラコウ・カラマツソウ・クガイソウ・オニシモツケ・ゴゼンタチバナ・イワナシ(実)・ワレモッコウ・アヤメ・サワギキョウ・ワタスゲ・ノアザミ・コオニユリ・マルバタケブキ・ギボシ・ニッコウキスゲ他
    

 天候に恵まれ、楽しい尾瀬の旅でした。リーダー始め皆さんお世話になりました。ありがとうございました。
                           (記録担当 永井Hさんの報告より)

 散策組コース
桧枝岐小屋6:50頃・・・燧ヶ岳登山口・分岐7:12~16・・・白砂峠8:45~55・・・小沼分岐9:14・・尾瀬沼休憩所(トイレ)~沼展望地9:28・・・燧ヶ岳登山口・ビジターセンター分岐10:12~16分・・・大江湿原10:35~45分・・・ビジターセンター10:50~昼食~資料館見学~11:15頃(Hさん合流)12:30出・・・尾瀬沼ヒュッテ12:38  健脚組4人到着  15:00全員到着   入浴後~夕食17:00

4日目(7月25日)
 
朝、今日もいい天気です。ヒュッテを出発してから、尾瀬沼のビューポイントへ行きました。朝もやのひんやりとした尾瀬沼越しに、燧ケ岳が裾野を広げ、素敵な空間でした。
ここから三平峠をおよそ3時間下って、バスが待っている大清水に着きました。これで長い山歩きは終わりました。後は、バスで移動して、花咲の湯の温泉に入ってから、吹き割の滝で昼食を摂ってゆっくりしました。歩いて10分位の所にある「吹き割の滝」を見に行きましたが、日本のナイヤガラの滝と言われるように、広い河原にできた珍しい滝でした。
帰りのバスの中で、今回の尾瀬の感想を一人ずつ発表することになりました。「憧れの尾瀬に来られたこと、至仏山、燧ケ岳に登れてとても良かった。」との意見が多く、一般参加の方も「とても楽しかった」と、みなさん大満足のようでした。
予定通り、元気に関市役所まで帰って来ました。今回の山行は、行く前は天気が雨予報で心配でしたが、3日とも晴天に恵まれ、山行計画通りに無事に終えることができました。リーダー始め、メンバーのみなさんにお世話になりました。みなさんに感謝します。
                            (記録担当 清水さんの報告より)

 コースタイム
尾瀬沼ヒュッテ7:00・・・三平峠・・・一ノ瀬8:40・・・大清水9:20~10:00==花咲の湯10:30~11:30==吹割の滝(昼食)11:45~13:00==関越自動車道沼田IC==富加関IC==関19:30

 

      
                                      (写真提供 前田さん)

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