基山からの帰り。
まだ時間も早いので、いつもの久留米文化センターへ。
初夏を思わせる暖かさだ。
「お、チューリップ良い具合やん。」
こんな品種もあるんだ。
久留米ツツジもほぼ満開。
楽水亭のテラスで喉を潤していると、
5~6羽の鳩が、駆け足で寄って来て、
『何か頂戴』
とでも言いたげに、足元で盛んにグッグウと鳴き騒ぐ。
「アイスコーヒーしかなか。ここに居ても、お前たちは幸せにはなれんぞ。」
首をひねりながら聞いていた鳩達は、私に絡んでも無駄だと理解したようだ。
踵を返し、次のターゲットへ。
鳩が照準を合わせたのは、池の淵で鯉の餌を握りしめていた女の子である。
鳩達から御し易しと見られたようだ。
遠巻きに様子を見ていた連中までもがやってきて、ついには10数羽となった。
気の毒な女の子は、すっかり怯えてしまい、おばあちゃんの胸に避難である。
平和の象徴と言われる鳩も、みんなで強請れば怖くないらしい。
桜はすっかり散り落ち、坂本繁二郎アトリエ前はピンクの絨毯である。
藤の花まで咲いちゃってるよ。
さっきの池の裏側に出てきた。
よく考えれば、お子様達って春休みか。
どうりで家族連れが多い訳だ。
文化センターの鳩は、この近さまで寄っても逃げようともしない。
人を恐れないにも程がある。
よく見りゃ、ふてぶてしい面構えである。
こうなったら、鯉の餌で釣って、でんぐり返りや綱渡り芸を仕込んだらどうだろう。
⦅文化センター名物鳩回し⦆
人気が出ること請け合いだ。