友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

テレビの面白さは何?

2015年03月26日 17時59分47秒 | Weblog

 ドラマと現実は全く違う、違うからこそ受け入れるのだろう。3月になって、いくつかのテレビドラマが最終回になった。そう言いながら、私はつまみ食い程度にしかドラマを見ていない。テレビは無いよりもあった方が楽しい。最近、一番よく観るのは歌番組だ。きっとこれは肩が凝らないからだろう。テレビは小学校の時に母屋の居間にあったけれど、チャンネル権は祖父が握っていたから、祖父の観るものしか観られなかった。

 中学時代から結婚するまではテレビの無い時代で、結婚して公団住宅に住むようになり始めてテレビを買った。私が萩本欽一さんと坂上二郎さんの『コント55号』を見て笑い転げていると、カミさんが「よく笑うわね」と呆れていた。テレビがこんなに面白いと知らなかったのだ。一昨年、流行った『半沢直樹』はいろんなところで話題になっていたから私も観たけれど、悪い奴に「倍返し」する勧善懲悪のドラマだから人気があったのだと思う。

 私たちが子どもの頃に見た映画『鞍馬天狗』やテレビドラマ『水戸黄門』と同じで、悪い奴をやっつけるのでスッキリした気分にさせてくれる。悪い奴はどこまでも腹黒くなければならない。だから顔見ただけで、絶対に悪人という俳優が出てきた。私が初めて勧善懲悪でない映画を観たのはアメリカの西部劇だった。悪い奴をバンバン殺してしまうのが西部劇だったのに、その映画には悪い奴の設定がなかった。

 私が大学生の頃に流行った白土三平さんの漫画『サスケ』も善悪がハッキリしていなかった。終ったドラマでは『ウロボロス』は孤児2人が自分たちの大好きな先生を殺した犯人グループに復讐する物語で、悪い奴は出てくるけれど、2人も死んでしまう。警察組織の犯罪を暴く壮大なドラマだったのに、犯罪そのものが「悪」と言いきれないような現実味があって、スッキリ感はなかった。

 『美しき罠 残花繚乱』は逆に、男と女のドロドロした「愛」を描いていて面白かった。「愛」って何なのかと考えさせられるし、男の野望や女の嫉妬がよく描かれていたが、最終回はこういう終わり方が一番よいのかも知れないと思うような普通の男と女の結末になっていた。テレビを観る側は何を求めているのかがポイントのように思うけれど、人はそれぞれに価値観も違い求めるものも違うだろうから、作り手は逆に何を狙っているのかにあると思う。

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