友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

同じ時代を生きた

2017年02月18日 14時08分15秒 | Weblog

 NHKの朝ドラ『べっぴんさん』は子どもたちが巣立ちをする時期だった。昭和38年の春だから、私の高校卒業と同じだ。そうか、このドラマの子たちは私と同じ年の生まれか。日本が朝鮮動乱で一気に景気が良くなり、活気に溢れ、都会に出ればアイビールックの兄ちゃんを見かけるようになった。私の街は田舎だったから、朝ドラのように高校生の男女ふたりが喫茶店に行くなら、たちまち不良扱いだった。

 それでも校門の外で待ち合わせて、一緒に帰宅する男女もいたようだから、世の中は少しずつ変わっていた。高校の時に見た映画『ウエストサイド物語』に触発されて、我が街版の脚本を書いた。工場が建ち、新しい家が増え、地元の若者との間に軋轢が生まれる物語だ。しかし、映画以上に展開できなかった。それに、どこで誰が演じるのかと現実を考えると何も思いつかなかった。こんなものを書いて何になるのかという気持ちになって破棄した。

 今晩は、昭和19年4月から昭和20年3月に生まれた人が集まる懇親会を行う。もともとは社会福祉協議会の呼びかけで発足した会で、私たちがその第1期生である。中心になってやっていた人が何年か前に亡くなり、役員を選挙で決めることになった。マズイなと思ったが会長に選ばれてしまった以上とことんやるしかない。初めは地元の人たちが多かったけれど、今では私のようなヨソ者が増えた。引き受けた当初は会の目的を考えたけれど、毎年こうして集まりおしゃべりして酒を酌み交わす、それでいいのだと今は納得している。

 60歳から始まったから今年で一回りしたことになる。そこで会場を結婚式場に変え、遠い昔を思い出し、懐かしんでもらうことにした。それが吉と出るか凶と出るかは分からない。御膳立てする側は文句を言われて当たり前、次回に活かせばいい。同窓会もそうだけど、亡くなる人はあっても増えることはないから、同じ時代を生きてきた者同士、「次回も元気に会いましょう」が合言葉である。

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