台風が通り過ぎたと思ったら、今朝は北海道で地震が起きた。そのせいか、北海道一円で停電になっているようだ。本当に何が起きるか分からない。全てのものを電気に頼っている今日では、電気のない生活は困難の極みだろう。こんな風に、大雨だ、台風だ、地震だ、と自然災害が続くと、やっぱり何か呪われているような気になってくる。
「震度6以上」、「瞬間風速55m」、「最高気温41度」など、数字を見ただけで驚いてしまう。世の中は数字が多すぎる。「平均寿命にはまだ10年ある」と誇ったように言う。「湿度65%はやっぱりムシムシするわね」と湿度計を見て判断する。「東大生の6割の家庭は収入が950万円以上だって」と羨む。「室温でも30度あるからエアコン入れようか」とも言う。自分の感覚よりも数字の方が理解できるのだろう。
小学校の運動場では運動会に向けた取り組みが始まっていた。若い先生が子どもたちを座らせて、「練習中にふざけた行為をしているヤツがいる。それを笑っているヤツもいる。お前たちはバカか」と怒鳴っていた。子どもが真面目に取り組めないのはどこに原因があるのか、若い先生はまず自分の指導を見詰める必要があるようだ。
最近の人は本を読まないと聞くが、この若い先生も読書はしないだろう。いや、「テレビドラマは見ていますよ」とか、「テレビのクイズ番組は好きです」とか言うのかも知れないが、ドラマは言葉のやり取りが粗雑であるし、クイズは一過性で身に付かないだろう。電車の中でもスマホでやり取りしている人を見かけるが、それって日本語なのかと思うような会話である。
自分の感覚でとらえることは大切なことだと思うが、感覚だけになってしまうことに違和感を覚えるのはアナログ世代だからか。こんなことにとらわれているのも、自分が古い人間になってきた証拠なのだろう。