雨降りで延び延びになっていた、小3の孫娘の運動会が行われた。父母やジジババに見せる種目だけに限られ、徒競走などはなかった。真っ青な空の下、風もなく運動会には最適な日だった。今日が予行練習で、明日が本番の小学校もあるが、いつ決行するか、悩むところだ。判断が当たればいいが、もし再び雨降りにでもなれば、責任を感じることになる。
小3の種目は「台風の目」というもので、彼女たちの青チームはトップでゴールした。けれどなかなか勝敗が告げられない。先生たちが集まって協議している。6年生の男の子が「これはビデオ判定しかない」と笑っていた。ほどなくして、「練習では厳しくルールを守らせています。青チームはルール違反がありましたので失格といたします」とアナウンスがあった。
ルールがあるならば仕方ないが、いったいルール違反は何だったのと父母たちは話す。6つの学年のうちの1つの学年の、しかも4チームの中の1つのことなので、皆さんはそんなに関心があるわけではない。「みんなで棒を持ってスタートしなくてはいけないのに、棒を持てない子がいたのにスタートしたからよ」とカミさんが解説する。
父母やジジババに見せるための運動会のように思っていたが、意外に厳しく「教育」しているようだ。時々、児童の席を巡回してくる先生は鋭い声で、「席を立つな!座れ!」と注意する。後ろにいる父母の方がびっくりして姿勢を正していた。父母たちにすれば運動会は「祭り」のような気分だから、あちらこちらで談笑している。だから、先生たちも緩やかに見ているが、児童に対しては威厳を保っている。
小3の孫娘は隣りの子とよく話しているが、席を外したり、邪魔をしたり、そうした違反行為をすることもなく、なんとなく運動会の流れに従っている。鼓笛やバトンは運動会の華だけれど、「やりたくない」と意欲がない。まあ、それも彼女の個性だから、やりたくなった時はやればいい。4年生、5年生になれば違ってくるだろうとジイジは思う。