しばらくの間、窓を開けていたが、あまりの湿気に全ての窓を閉めた。
小型扇風機を付けて床に置くと、いつの間にか老犬がその前で寝ていた。
小型の為、こちらには風が全くこない。
「ここは譲りましょ」と、冷凍庫から保冷剤を持ち出し涼む。
扇風機の風がくれば冷たい風に変わるのだが、風は老犬に奪われたので直接冷す。
「うっ、冷たい」直接は無理ですね。
朝は、雲で隠れていた緑が見え始めたので、雨もじきに上がるだろう。
日本に避難してきたウクライナ人についての記事があった。
支援に関しては、素晴らしいと感謝していたが、生活が落ち着き始めたので仕事を探そうとしたら、言葉の壁にぶっかって働き口が見付からないというもの。
まだ、若いウクライナ人は「自分が悪い」と言う。
日本に来てから日本語を勉強したが、なかなか難しく、面接で「日本語話せますか」と聞かれ、少ししか話せないので採用されない時もあったそうだ。
以前、英会話が弱い日本を憂いて、企業も英語で会話をするように促進していたし、オモテナシをするために観光地でも英語やその他の言葉で会話が出来るように努力していたようだが継続されているのか。
「自分で働いたお金で生活をしたい」と思った時に、言葉の壁にぶっかって就職出来ないのはもったいない。
自立を促せない支援とは情けない。
世界がSNSで繋がっている今、日本語も簡単に翻訳されている。確かに変な日本語の時もあるが。
避難民もウクライナ人に限ったことではない。
自力で収入を得る事が出来ない人達が、自由にアクセス出来る就職サイトがあれば良いのに。
地方で避難している人が、東京で就職して家賃を払って生活する、というのも金銭的に厳しいかもしれない。
バブルの頃、東京に異動した知人から「事務の仕事をしてくれないか」と言う電話を貰った。職業柄、事務も土日祝日出勤なのだが、それを嫌がる事務員が多いという。
給料は15万円。自分の給料より若干高かった。まずは住む場所の確保。
何と、家賃も15万円。家賃で給料が全部消えたら、生活はどうする。
断らざるを得ません。
都会には様々な仕事があるが、生活を考えた時、色々不都合が生じる。
日本人ですらそうなのだから(私だけかしら)難民を受け入れる時は、そこまで考えて組織編成をして頂きたい。
支援は支援でしかない。その先の事も考えて欲しい。
個人的に様々な人が様々な方法で支援している。
その人達の努力を無駄にしない為にも、自立する為に収入を得ようとする意欲を無にしない為にも、良い方法が見つかる事を祈る。
何もしていない私が、一番他力本願か。
午後になって雨が上がったら、きれいな色の空が見え始めた。
皆の心もこの空の色の様に爽やかになりますように。