ご近所のおば様方を車に乗せて通夜に行った。ちょうど艶式が始まるころに、息子も黒ネクタイを締めてやってきた。白カッターで上着を持たず、鞄を提げてきたが、これも学生らしくて良いだろう。何せ、この後に自主夜間中学に行くのだからと、自転車で式場までやってきたのだった。
記帳を済ませた息子は私を見つけ、目で合図をし、私とは別の席に案内され、神妙に焼香をして、帰り際に、たまたま彼の近くの席にいた親戚に挨拶をして、それからまた私に目で合図をして出ていった。
19歳には当たり前の行動だったが、「オトナになってきたんだなぁ」と、ちょっと感慨深かった。
やや猫背のひょろひょろの身体で、肩に重そうな鞄をかけて出ていく後ろ姿も、なんだかすごく成長したように見えた。
帰りの車の中でご近所のおば様方が、息子のことを尋ねてくれたので、「これからボランティアに行くので、私とは別に自転車で来たんです」と言うと、しきりに感心してくれた。実際は何を教えるわけでもなく、自主夜中に来る人たちと話しに行ってるだけなのだが、それは黙っておいた。
幼い息子を愛してくれた人がこの世を去り、愛された息子はオトナになってゆく。
人の世の移り変わりですなぁ。
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みらパパ
tani
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