毎日が遺言

日向ぼっこ

 昼食後、妻の学研教室が始まるまでの間に、と畑で少し作業し、家に戻ると、母が居間の戸を開けて玄関を覗いていました。教室の生徒さんが予定より早く来たのでそちらに行き、母が一人の状態になっていて、そのすきに母が立って戸を開けていた、ということでした。
 一瞬、「せっかく昨日から完全にいつもの状態に戻ったと思ったのに、また勝手な行動が始まったか!」と思いましたが、私の顔を見た母が「外に出たいな~、と思ったんやけど、やっぱりここは危ないな」と言いました。自分でどこまでできるか、確かめたかったみたいです。
 それでもやっぱり一人歩きは危ないので、いったん部屋の椅子に座ってもらって、門の外に立ち座りしやすい椅子を運び出し、母を外に連れて行きました。
 玄関を出るなり、「ああ、やっぱり外は気持ちがええなぁ!」と嬉しそうでした。
 穏やかな日差しを浴びながら、心地よい風に吹かれて、「気持ちええなぁ」を連発していました。
 近所の仲良しおばあさんが来てくれて、二人でしばらく談笑。通りがかりの近所の人が、車を止めて話してくれたり、収穫した甘夏をいただいたり、近くのおばが話しに来たり、久しぶりの外の世界を楽しんだようです。
 結局、1時間ばかり外にいました。母にとっては良い気分転換になったようです。v(^-^)v
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