迷える肉体を落ち着けて唯一の「道」を守って、そこから離れずにいられるだろうか。
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・老子「第九章「道徳経と伊勢白山道」 道経
第十章 *老子を英訳http://www.chonmage-eigojuku.com/magetan/roushi01.html
・原文 「書き下し文
載營魄抱一、能無離乎。「営魄(えいはく)を載(やす)んじ一を抱(だ)きて、能(よ)く離るること無からんか。
專氣致柔、能孾兒乎。「気を専(もっぱら)にし柔(じゅう)を致し、能く嬰児(えいじ)ならんか。
滌除玄覽、能無疵乎。「玄覧(げんらん)を滌除(てきじょ)して、能く疵(きず)無からんか。
愛民治國、能無以智乎。「民を愛し国を治めて、能く以って知らるること無からんか。
天門開闔、能爲雌乎。「天門開闔(てんもんかいこう)して、能く雌(し)たらんか。
明白四達、能無以爲乎。「明白四達(めいはくしたつ)して、能く以って為すこと無からんか。
生之畜之、生而不有、爲而不恃、長而不宰。「これを生じこれを畜(やしな)い、生ずるも而(しか)も有せず、為して而も恃(たの)まず、長たるも而も宰(さい)せず。
是謂玄徳。「これを玄徳(げんとく)と謂う。
現代語訳
迷える肉体を落ち着けて唯一の「道」を守って、そこから離れずにいられるだろうか。
精神を集中して身体を柔軟にして、赤子のようになれるだろうか。
心の鏡を洗い清めて、少しの落ち度もないようにできるだろうか。
人々を愛し国を治めて、それで人に知られずにおられようか。
天上の門から万物が生み出される時に、雌のように受身でいられるだろうか。
何もかもはっきりと解っていながら、何もせずにいられるだろうか。
ものを生み出し育てながら自分の物とせず、何かを成し遂げてもそれに頼らず、人の上に立っても取り仕切ったりしない。
これらは「玄徳 - 神秘なる徳」と言う。
英訳文
Can you calm your body and follow "the way", then keep them? Can you concentrate your mind and soften your body, then become like a baby? Can you purify the mirror of your heart, then keep it blameless? Can you keep yourself nameless when you love people and rule a country? Can you keep yourself like female when all things are produced from the gate of heaven? Can you do nothing when you know everything clearly? The saint who knows "the way" does not possess things that he made or raised. He does not rely on his success. He does not become a dictator even if he becomes a leader. These are "mysterious virtue" of the saint.
*人間が理想を持つことは大切 2012-09-16
伊勢ー白山道 記事全文 http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20120916
老子の言葉 第十章
(独自の超訳)
日々の生活の中で汚れる肉体を持ちながら、自分の良心(人の道)をまじめに守って生活することが出来ますか。
自分の生活の中で精神を集中することが出来て、それでも身心は柔軟にして、赤子のように居られますか。
良心の鏡に恥じないような生活を、自分はしていますか。
他人や国のためにカゲで良いことを自分がしていても、これをあえて他人に知られないように出来ますか。
万物の生死に面しても女性の母性のように、これを受け入れることが自分に出来ますか。
コノ世のすべての知識を自分が持っていても、これを他人に自慢せずに控えめに居られますか。
自分が開発し大切に守り育てた色々な物事を自分の物とはせずに、
これを自慢せずに、自分が取り仕切ろうとしないことが出来ますか。
これらのことが出来ることが、聖人の徳なのです。
原文
「載營魄抱一、能無離乎。專氣致柔、能嬰兒乎。滌除玄覽、能無疵乎。愛民治國、能無以智乎。天門開闔、能爲雌乎。明白四達、能無以爲乎。生之畜之、生而不有、爲而不恃、長而不宰。是謂玄徳。」
(感想)
これは珍しく老子が、自分自身の日々の生活で心掛けていることを説明しています。
更に言えば、老子とはこのような人物だったのです。
老子の人物像を垣間見られるのが、この第十章だと思います。
しかし、自分はこのような人間だ、自分はこのように実践していると老子が書きますと、それはこの内容に反することになりますから、あえて聖人の行いとして表現されています。
そして、「赤子のように居られますか」という表現を入れることからも、老子はただの堅物や変わり者では無いことが分かります。
静かな笑みをたたえた、非常にバランスが取れた人物であることが文章からにじみ出ています。
さて私たちは、このような生活をしているでしょうか?
まず最初のキーワードは、
(1)「生活の中での集中」、です。
人間は同じ生きる場合でも、心配や不満タラタラで生きるよりも、目の前の自分が出来ることに集中を心掛けることが大事です。
そして、心身は「柔軟」を心掛けます。
(2)「万物の生死に面しても女性の母性のように」「受け入れる」
生き物の生死は、人間が避けることが出来ない問題です。
このどうしようも出来ない生死には、女性というキーワードを老子は使っています。男性のサガ・性ではダメなのです。
生死には、母性の心をもって向き合うのが最善です。
特に最近の世情から来ます心のざわめきにも、母性心をもって自分の心を静かに保つことが大切です。
静かな心で物事を眺めて、自分が出来る努力をします。
その上で流れる方向には、臨機応変に進む勇気も大切なのです。
生かして頂いて ありがとう御座位ます
*人が知って置くべき志(こころざし) 2017-09-03
伊勢ー白山道 記事全文 http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20170903
参考記事:老子の言葉 第十章「人間が理想を持つことは大切」
「老子の人生論」第十章
・ 誘惑の多い社会の中で、自分の良心に沿って生きる勇気を持つこと。
自分の良心に恥じない生活を淡々と行うこと。
・ 自分のするべき仕事を懸命にしながら、それでも赤子のような純真さを失わないこと。
・ 自分が他人や社会に対して行った善行を、最後まで秘密に出来ること。
・ 人や動物の死に直面しても、ただ逃げずに大きな母性をもって供養する気持ちを持つこと。
・ 自分の知識が多いことを、他人に誇る気持ちを持たないこと。
・ 自分が大切に育てたモノ(人・会社・研究成果・記録など)を、自分のモノとしない態度が取れること。
聖人が持つ徳とは、以上のようなことを普通のこととして実行します。
(感想)
どの言葉も、耳が痛いような教訓に満ちたものばかりです。
東日本大震災が発生した時、有名人が大きな金額を公言して寄付宣言をよくしていました。
しかし、老子が言われる戒(いまし)めは、
・ 寄付をすることを公言するのは変なこと。
・ ましてや金額まで公言するとは、有り得ないこと。
* 「自分が行った善行を、最後まで秘密にすること」
このように示唆がされています。
震災時に公言された寄付金額は、その後に本当に入金がされたのでしょうか?
外国からも日本への寄付が公表されていましたが、その実際の入金結果は公表されたのでしょうか?
大災害が、寄付金額による売名の機会と成らないことを望みます。
* 「社会でどんな苦労をしても、赤子のような純真さを失わないこと」
苦労をしても、
・ 顔に出るようではダメ。苦労に呑まれてしまっている。
・ 荒(すさ)んだ心に成るようではダメだ。
・ 純真さを失わない人は、苦労に負けておらず強い人です。
年齢は関係なく、心だけは純真さを失わなければ、本当に素敵な人に見えます。
コノ世の富裕・貧乏にも負けない、真の勝利者だと言えそうです。
* 「大きな母性の心をもって、供養することを怖がらないこと」
自分が大事の心では、他の生命の死を供養することも、
・ 自分が影響を受けないか心配だ。
・ 自分にマイナスなことは、したくない。
このように思う人が多いかも知れません。
無理に供養は不要ですが、「大きな母性のような心」には、こういう心配は起こりません。
大きな母性のような心=慈悲。
人間が目指すべき姿だと感じます。
* 「能ある鷹は爪を隠す」
本当に賢い人は、どんどん謙虚になり、自分の知識を自慢することが無いということです。
つまり、真に賢い人は隠れているから、自分の周囲の人を侮って見ては生けないとも言えそうです。
* 「自分が苦労して育てた事を、自分のモノだとしないこと」
自分の子供でも、伴侶でも、恋人でも、自分のモノだと思っては生けないとは、人間のサガの嫌な部分を指摘しています。
自分が苦労して創ったモノに、執着をしては生けないという示唆です。
執着を手放すことは、苦しい転生(生まれ変わり)を終わらせるには欠かせない大きな関門です。
自分の執着心を終わらせるには、どんな事も「自分のモノとしないこと」が一番の練習と修行に成りそうです。
そして、この項の最初に有ります言葉、
* 「自分の良心に沿って生きること」
これが最も大切に感じます。
これを自分が本当に実行して行けば、他の戒めは自動的に達成して行くと感じます。
欲望に満ちたコノ世の中でも、自分の良心に背かない人、良心に沿って生きる人は、本当に立派な人です。
泥の中に咲く蓮華の花へと、自分自身を昇華させることでしょう。
生かして頂いて 有り難う御座います
老子「第十一章」道徳経
・老子の人生論 伊勢ー白山 道 記事一覧
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生かして頂いて ありがとう御座位ます
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集中力・持続力と気配り・忍耐力の【意氣】を強化できます。よ・・世義
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ミロク文明 新しき[神]の国の写し絵、天国地の上に現す
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・老子「第九章「道徳経と伊勢白山道」 道経
第十章 *老子を英訳http://www.chonmage-eigojuku.com/magetan/roushi01.html
・原文 「書き下し文
載營魄抱一、能無離乎。「営魄(えいはく)を載(やす)んじ一を抱(だ)きて、能(よ)く離るること無からんか。
專氣致柔、能孾兒乎。「気を専(もっぱら)にし柔(じゅう)を致し、能く嬰児(えいじ)ならんか。
滌除玄覽、能無疵乎。「玄覧(げんらん)を滌除(てきじょ)して、能く疵(きず)無からんか。
愛民治國、能無以智乎。「民を愛し国を治めて、能く以って知らるること無からんか。
天門開闔、能爲雌乎。「天門開闔(てんもんかいこう)して、能く雌(し)たらんか。
明白四達、能無以爲乎。「明白四達(めいはくしたつ)して、能く以って為すこと無からんか。
生之畜之、生而不有、爲而不恃、長而不宰。「これを生じこれを畜(やしな)い、生ずるも而(しか)も有せず、為して而も恃(たの)まず、長たるも而も宰(さい)せず。
是謂玄徳。「これを玄徳(げんとく)と謂う。
現代語訳
迷える肉体を落ち着けて唯一の「道」を守って、そこから離れずにいられるだろうか。
精神を集中して身体を柔軟にして、赤子のようになれるだろうか。
心の鏡を洗い清めて、少しの落ち度もないようにできるだろうか。
人々を愛し国を治めて、それで人に知られずにおられようか。
天上の門から万物が生み出される時に、雌のように受身でいられるだろうか。
何もかもはっきりと解っていながら、何もせずにいられるだろうか。
ものを生み出し育てながら自分の物とせず、何かを成し遂げてもそれに頼らず、人の上に立っても取り仕切ったりしない。
これらは「玄徳 - 神秘なる徳」と言う。
英訳文
Can you calm your body and follow "the way", then keep them? Can you concentrate your mind and soften your body, then become like a baby? Can you purify the mirror of your heart, then keep it blameless? Can you keep yourself nameless when you love people and rule a country? Can you keep yourself like female when all things are produced from the gate of heaven? Can you do nothing when you know everything clearly? The saint who knows "the way" does not possess things that he made or raised. He does not rely on his success. He does not become a dictator even if he becomes a leader. These are "mysterious virtue" of the saint.
*人間が理想を持つことは大切 2012-09-16
伊勢ー白山道 記事全文 http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20120916
老子の言葉 第十章
(独自の超訳)
日々の生活の中で汚れる肉体を持ちながら、自分の良心(人の道)をまじめに守って生活することが出来ますか。
自分の生活の中で精神を集中することが出来て、それでも身心は柔軟にして、赤子のように居られますか。
良心の鏡に恥じないような生活を、自分はしていますか。
他人や国のためにカゲで良いことを自分がしていても、これをあえて他人に知られないように出来ますか。
万物の生死に面しても女性の母性のように、これを受け入れることが自分に出来ますか。
コノ世のすべての知識を自分が持っていても、これを他人に自慢せずに控えめに居られますか。
自分が開発し大切に守り育てた色々な物事を自分の物とはせずに、
これを自慢せずに、自分が取り仕切ろうとしないことが出来ますか。
これらのことが出来ることが、聖人の徳なのです。
原文
「載營魄抱一、能無離乎。專氣致柔、能嬰兒乎。滌除玄覽、能無疵乎。愛民治國、能無以智乎。天門開闔、能爲雌乎。明白四達、能無以爲乎。生之畜之、生而不有、爲而不恃、長而不宰。是謂玄徳。」
(感想)
これは珍しく老子が、自分自身の日々の生活で心掛けていることを説明しています。
更に言えば、老子とはこのような人物だったのです。
老子の人物像を垣間見られるのが、この第十章だと思います。
しかし、自分はこのような人間だ、自分はこのように実践していると老子が書きますと、それはこの内容に反することになりますから、あえて聖人の行いとして表現されています。
そして、「赤子のように居られますか」という表現を入れることからも、老子はただの堅物や変わり者では無いことが分かります。
静かな笑みをたたえた、非常にバランスが取れた人物であることが文章からにじみ出ています。
さて私たちは、このような生活をしているでしょうか?
まず最初のキーワードは、
(1)「生活の中での集中」、です。
人間は同じ生きる場合でも、心配や不満タラタラで生きるよりも、目の前の自分が出来ることに集中を心掛けることが大事です。
そして、心身は「柔軟」を心掛けます。
(2)「万物の生死に面しても女性の母性のように」「受け入れる」
生き物の生死は、人間が避けることが出来ない問題です。
このどうしようも出来ない生死には、女性というキーワードを老子は使っています。男性のサガ・性ではダメなのです。
生死には、母性の心をもって向き合うのが最善です。
特に最近の世情から来ます心のざわめきにも、母性心をもって自分の心を静かに保つことが大切です。
静かな心で物事を眺めて、自分が出来る努力をします。
その上で流れる方向には、臨機応変に進む勇気も大切なのです。
生かして頂いて ありがとう御座位ます
*人が知って置くべき志(こころざし) 2017-09-03
伊勢ー白山道 記事全文 http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20170903
参考記事:老子の言葉 第十章「人間が理想を持つことは大切」
「老子の人生論」第十章
・ 誘惑の多い社会の中で、自分の良心に沿って生きる勇気を持つこと。
自分の良心に恥じない生活を淡々と行うこと。
・ 自分のするべき仕事を懸命にしながら、それでも赤子のような純真さを失わないこと。
・ 自分が他人や社会に対して行った善行を、最後まで秘密に出来ること。
・ 人や動物の死に直面しても、ただ逃げずに大きな母性をもって供養する気持ちを持つこと。
・ 自分の知識が多いことを、他人に誇る気持ちを持たないこと。
・ 自分が大切に育てたモノ(人・会社・研究成果・記録など)を、自分のモノとしない態度が取れること。
聖人が持つ徳とは、以上のようなことを普通のこととして実行します。
(感想)
どの言葉も、耳が痛いような教訓に満ちたものばかりです。
東日本大震災が発生した時、有名人が大きな金額を公言して寄付宣言をよくしていました。
しかし、老子が言われる戒(いまし)めは、
・ 寄付をすることを公言するのは変なこと。
・ ましてや金額まで公言するとは、有り得ないこと。
* 「自分が行った善行を、最後まで秘密にすること」
このように示唆がされています。
震災時に公言された寄付金額は、その後に本当に入金がされたのでしょうか?
外国からも日本への寄付が公表されていましたが、その実際の入金結果は公表されたのでしょうか?
大災害が、寄付金額による売名の機会と成らないことを望みます。
* 「社会でどんな苦労をしても、赤子のような純真さを失わないこと」
苦労をしても、
・ 顔に出るようではダメ。苦労に呑まれてしまっている。
・ 荒(すさ)んだ心に成るようではダメだ。
・ 純真さを失わない人は、苦労に負けておらず強い人です。
年齢は関係なく、心だけは純真さを失わなければ、本当に素敵な人に見えます。
コノ世の富裕・貧乏にも負けない、真の勝利者だと言えそうです。
* 「大きな母性の心をもって、供養することを怖がらないこと」
自分が大事の心では、他の生命の死を供養することも、
・ 自分が影響を受けないか心配だ。
・ 自分にマイナスなことは、したくない。
このように思う人が多いかも知れません。
無理に供養は不要ですが、「大きな母性のような心」には、こういう心配は起こりません。
大きな母性のような心=慈悲。
人間が目指すべき姿だと感じます。
* 「能ある鷹は爪を隠す」
本当に賢い人は、どんどん謙虚になり、自分の知識を自慢することが無いということです。
つまり、真に賢い人は隠れているから、自分の周囲の人を侮って見ては生けないとも言えそうです。
* 「自分が苦労して育てた事を、自分のモノだとしないこと」
自分の子供でも、伴侶でも、恋人でも、自分のモノだと思っては生けないとは、人間のサガの嫌な部分を指摘しています。
自分が苦労して創ったモノに、執着をしては生けないという示唆です。
執着を手放すことは、苦しい転生(生まれ変わり)を終わらせるには欠かせない大きな関門です。
自分の執着心を終わらせるには、どんな事も「自分のモノとしないこと」が一番の練習と修行に成りそうです。
そして、この項の最初に有ります言葉、
* 「自分の良心に沿って生きること」
これが最も大切に感じます。
これを自分が本当に実行して行けば、他の戒めは自動的に達成して行くと感じます。
欲望に満ちたコノ世の中でも、自分の良心に背かない人、良心に沿って生きる人は、本当に立派な人です。
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