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Vol.9 日本電気株式会社さまから学ぶ
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■企業理念
NECはC&Cをとおして、
世界の人々が相互に理解を深め、
人間性を十分に発揮する
豊かな社会の実現に貢献します。
(1990年制定)
(http://www.nec.co.jp/から抜粋,2005/06/04)
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【コメント】
今週、NECの方とお会いした。
はじめて、NEC本社ビル(スーパータワー)に入った。
ビルに入り見上げると豪壮な吹き抜け空間に圧倒される。
受付で名前を告げると、
「お待ちしておりました」と即答され応接室に通される。
応接室の大きな窓から手入れされ青々とした
樹木が目に入る。
窓下につつじの花がバランスよく彩りを添えている。
つくりの良いソファーに腰を掛けていると、
上品な感じ女性が、洒落たテーカップに注がれた
香りよいコーヒーを運んできてくれた。
う~ん。さすが、5兆円企業だ。
この場所で、おおきな商談がされるんだろうな~。
ちなみに、私は、ビジネスではなく、
知人に会いにきただけ。
そんなわけで、応接室での会話は短時間で切り上げ、
田町の小料理屋へ。
さて、前置きが長くなりましたが、
今回は、日本電気株式会社さま です。
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■企業理念に盛り込まれている内容
●企業目的 :存在理由。追求するもの。
「豊かな社会の実現」
●追求価値 :どのような価値を追求するのか。
「人間性を十分に発揮すること」
「人々が相互に理解を深めること」
●提供価値 :何を提供するのか。
「C&C Computers and Communications」
●対象領域 : 企業が価値を提供する対象
「世界の人々」
■価値追求理由の裏にある経営者の想い
企業理念制定時(1990年)の関本忠弘社長の文献から
当時の経営者の思いを探ってみました。
以下、●印は、1993年の文献から抜粋
●「日本は、完熟した工業社会の真っ只中にある」
●「今や、日本はNIESを強力な競争相手と考えざるを得ない」
●「日本の製造業が進むべき道はやはり一層の高度化である」
●「製品と生産方法の両面を情報とソフトウェアで武装化・・」
●「これらを実現させるためには、情報技術すなわちコンピュータ
とコミュニケーションが融合されたC&C技術の発展が不可欠である。」
●「C&Cを活用することによって、人間の創造力をより一層発揮
させることが21世紀に向けての製造業の革新につながるのである。」
●「いつの時代の経営においても重要なことは「人の心」を大切に
すること」
●「人間には、心がある。その心が燃え立つか燃え立たないか、
その心を燃え立たせるか燃え立たせないかが経営の原点である」
今から15年まえに時代の流れを読み、長期にわたり企業にかかわる人々を
求心してきた企業理念の裏には、奥深い意義を感じました。
これからの10年にむけて変えるべきでない「追求価値」と
時流にあわせて変えるべき「提供価値」を踏まえた
「C&C」に変り、あらたに求心するキーワードの
必要性も感じました。
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■参考資料
1)「もの作り懇談会」通産省編 PHP研究所(1993)
p140-146
<もの作りの総合的な技術開発の方向性 関本忠弘>
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