走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

クレイジーな旅人

2018年04月02日 | 仕事
クレイジーな旅人を紹介する某番組。興味深い人の出演が多くて結構好きな番組の一つ。

しかし、いただけない事が数点。ブラックマーケットで売られている薬の事を麻薬と総括して呼ぶ事。麻薬は以前にも書きましたがヘロインとかフェンタニルとかモルヒネとか、裏の総括の名前はダウナー。コカインやクラック、覚せい剤はアッパーと言ってた覚醒系の薬物で麻薬ではありません。ダウナーとアッパーは薬の効果(目的)を表している言葉でダウナーは鎮静作用が強く、アッパーは覚醒作用が強いからそう呼ばれるの!全く違う2つのグループをひとからみにして麻薬、麻薬と呼ぶのをやめてほしい。

それを取材している旅人さんはそんなことさえ知らないのに、知ってるような言い方はして欲しくないな。それに番組は内容を監督する人はいないのかな???いい加減な情報を全国ネットで流して、、、と思ってしまう。

もう一つはその旅人さんのホームレスの報道。ホームレスって社会の問題であって個人の問題じゃないのよ。奥はとても深い複雑な社会問題なの!

そんなに中がどうなっているのか見てみたい?



先週の外回りの時に撮った写真。週一で行く外回り。ホームレスさんたちの診察でこのようなテントを訪ね回る私もクレイジーって事か(笑) 先週はこんなテントを3箇所回ったよ。

でもね視聴者の人は自分の世界と違うからこう言ったものを興味本位で見たい!って思うのだろうけど、私にとっては生活の場を知ることはその人を知ることでもあって、治療する参考になるのよ。中で人が死んでいた事だってあるし。安全チェックも必要だからね。だからあんな風に報道されると、、、、と感じてしまう。一般の人にはわからないだろうな私の気持ち。忘れないで欲しい、薬をしていても、汚いテントで暮らしていても同じ人間だって事を。

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