6月1日公開の「ザ・シューター / 極大射程」を観て来ました。
■感想です≫
「ディパーテッド」でおいしい所を持っていった感じで強く存在感を印象付けたマーク・ウォールバーグが、今度は主演で孤高のヒーローを演じています。「ボーン・アイデンティティー」の“ジェイソン・ボーン”役のマット・デイモンに良く似たポスターや、映画のシーンでも似た場面が有って、全体の内容もボーン・シリーズとランボーとコラテラルダメージを足してシャッフルしたような感じのストーリーでした。 でも、私は、一つの作品の自然な流れの中に収まっていたら、見た様なシーンが出てきても別に気にならない方ですし、この映画は、私の好きなアクション映画だったので(ミステリーらしいけど・・・)、けっこう楽しめました。
主人公のスワガーは2キロ先のターゲットでも確実に倒す事が出来る凄腕スナイパーと言うことで、いきなりオープニングから迫力の戦闘場面の見せ場がきます。味方の兵士が敵陣から撤退してくるのを援護して、味方の撤退路を確保する為に丘の上から敵を狙撃すると言うのがスワガーの任務です。この場面は敵から2キロも離れてはいなかったと思うけど、見事に一発必中で頭に命中!
普通に身体を狙って仕留めるのではなく、頭を撃ち抜くんですから見た目の残酷さはショッキングでキツイですね。残酷と言っても、血しぶきまき散らし、肉が裂けまくると言う強烈なバイオレンスシーンではないですが、やはり頭を銃弾が貫通する所は何かリアルで・・・自分の頭に衝撃波を感じそうでしたわ。この映画を12歳の子供が一人で鑑賞するとは思えないけど、一応 ”PG-12指定 ”となっていますわ。
最初にも書いたように、この映画は良くあるシチュエーションです。理不尽な国家権力と、個人の義憤に駆られて立ち上がる一人の元スナイパーの復讐劇です。国家権力の大きな歯車の中に組み込まれた使い捨ての人材としての扱いに、自らの美学を重ね合わせて相容れられない部分が生じて孤立化していく主人公の苦悩。そして、裏切られた時に、自分の最高のプロとしての技術を武器に巨大勢力に立ち向かい正義を貫く。現実には個人の力は非力だし、とてもムリそうな話で、個人が太刀打ちできない巨大な組織が相手だと思います。
そこが映画の面白い所で・・・大きな組織ゆえに入り込む余地も残されていて、ハイテクの裏をかくアナログっぽい”人間と人間の信頼関係”が出来上がりタッグを組み、巨大な相手までも倒してしまう所は、こう言う映画ならではの展開で痛快でした。終盤になって、この先どう決着をつけるんだろうと心配するぐらい、大掛かりで深い闇の陰謀に巻き込まれてしまった主人公ですが、まぁ、最後は・・・そんなアッサリ!?と言うぐらい簡単に決着を付けてしまいましたわ。“このミステリーがすごい!”の2000年海外部門で第1位に輝いたと言う事ですが、私は原作は未読なので本で読めばミステリー色が強いのか分かりませんが、この映画に関しては、全く推理しなくても陰謀バレバレだし!(笑)ミステリーのジャンルには入らないと思います。 (でも、この手のジャンルの本は好きで、よく読む方なので今度読んでみようと思います。)
所々のシーンで、今の現実のアメリカの指導者たちが世界に向けて発している「傲慢で独善的な全ての世界にアメリカが考えている民主的な国家を!」と言う主張や、「イラク戦争での捕虜虐待事件に関して上層部の人間は誰も責任を追及されず、下っ端の兵士がトカゲのシッポ切りよろしく責任を取らされて終わり!」「社会と言うのは、より上に立つ強い物が勝つ!」みたいな、こういうシニカルなセリフを陰謀を巡らせた首謀者たちに語らせていました。社会派としてのドラマ性を持たせたかったのか?知りませんが・・・そう言う中途半端な社会派的なセリフはアクション映画に要らなかっと思う。
(ミステリーらしいけど・・・)
いつもご訪問ありがとうございます。
ザ・シューター (6月1日公開) 出演≫マーク・ウォールバーグ / マイケル・ペーニャ / ダニー・グローバー 内容≫☆“このミステリーがすごい!”の2000年海外部門で第1位に輝いたスティーヴン・ハンターのベストセラー小説「極大射程」を映画化。監督は『キング・アーサー』のアントワーン・フークワ。 【ストーリー】海兵隊の特殊部隊の敏腕スナイパー、ボブ・リー・スワガー(マーク・ウォールバーグ)は、アフリカでの任務を最後に一線を退き、広大な自然が広がる山奥で隠遁生活を送っていた。しかし、退役したアイザック・ジョンソン大佐(ダニー・グローバー)が彼のもとを訪問し、大統領暗殺計画が発覚したため、ボブの力を借りたいと言う。ところが、そこには巧妙に仕組まれた罠が待っていた! 来日情報≫4月25日、主演のマーク・ウォールバーグが来日。記者会見後にゲストの横綱・朝青龍と対談。 ミニゲーム≫公式サイトに射撃訓練ゲーム有ります。 ランキング≫全米興行成績は初登場3位 米Yahoo!ユーザー6段階平均評価「B」 米Yahoo!批評家6段階平均評価「C+」 ☆☆ |
■感想です≫
「ディパーテッド」でおいしい所を持っていった感じで強く存在感を印象付けたマーク・ウォールバーグが、今度は主演で孤高のヒーローを演じています。「ボーン・アイデンティティー」の“ジェイソン・ボーン”役のマット・デイモンに良く似たポスターや、映画のシーンでも似た場面が有って、全体の内容もボーン・シリーズとランボーとコラテラルダメージを足してシャッフルしたような感じのストーリーでした。 でも、私は、一つの作品の自然な流れの中に収まっていたら、見た様なシーンが出てきても別に気にならない方ですし、この映画は、私の好きなアクション映画だったので(ミステリーらしいけど・・・)、けっこう楽しめました。
主人公のスワガーは2キロ先のターゲットでも確実に倒す事が出来る凄腕スナイパーと言うことで、いきなりオープニングから迫力の戦闘場面の見せ場がきます。味方の兵士が敵陣から撤退してくるのを援護して、味方の撤退路を確保する為に丘の上から敵を狙撃すると言うのがスワガーの任務です。この場面は敵から2キロも離れてはいなかったと思うけど、見事に一発必中で頭に命中!
普通に身体を狙って仕留めるのではなく、頭を撃ち抜くんですから見た目の残酷さはショッキングでキツイですね。残酷と言っても、血しぶきまき散らし、肉が裂けまくると言う強烈なバイオレンスシーンではないですが、やはり頭を銃弾が貫通する所は何かリアルで・・・自分の頭に衝撃波を感じそうでしたわ。この映画を12歳の子供が一人で鑑賞するとは思えないけど、一応 ”PG-12指定 ”となっていますわ。
最初にも書いたように、この映画は良くあるシチュエーションです。理不尽な国家権力と、個人の義憤に駆られて立ち上がる一人の元スナイパーの復讐劇です。国家権力の大きな歯車の中に組み込まれた使い捨ての人材としての扱いに、自らの美学を重ね合わせて相容れられない部分が生じて孤立化していく主人公の苦悩。そして、裏切られた時に、自分の最高のプロとしての技術を武器に巨大勢力に立ち向かい正義を貫く。現実には個人の力は非力だし、とてもムリそうな話で、個人が太刀打ちできない巨大な組織が相手だと思います。
そこが映画の面白い所で・・・大きな組織ゆえに入り込む余地も残されていて、ハイテクの裏をかくアナログっぽい”人間と人間の信頼関係”が出来上がりタッグを組み、巨大な相手までも倒してしまう所は、こう言う映画ならではの展開で痛快でした。終盤になって、この先どう決着をつけるんだろうと心配するぐらい、大掛かりで深い闇の陰謀に巻き込まれてしまった主人公ですが、まぁ、最後は・・・そんなアッサリ!?と言うぐらい簡単に決着を付けてしまいましたわ。“このミステリーがすごい!”の2000年海外部門で第1位に輝いたと言う事ですが、私は原作は未読なので本で読めばミステリー色が強いのか分かりませんが、この映画に関しては、全く推理しなくても陰謀バレバレだし!(笑)ミステリーのジャンルには入らないと思います。 (でも、この手のジャンルの本は好きで、よく読む方なので今度読んでみようと思います。)
所々のシーンで、今の現実のアメリカの指導者たちが世界に向けて発している「傲慢で独善的な全ての世界にアメリカが考えている民主的な国家を!」と言う主張や、「イラク戦争での捕虜虐待事件に関して上層部の人間は誰も責任を追及されず、下っ端の兵士がトカゲのシッポ切りよろしく責任を取らされて終わり!」「社会と言うのは、より上に立つ強い物が勝つ!」みたいな、こういうシニカルなセリフを陰謀を巡らせた首謀者たちに語らせていました。社会派としてのドラマ性を持たせたかったのか?知りませんが・・・そう言う中途半端な社会派的なセリフはアクション映画に要らなかっと思う。
(ミステリーらしいけど・・・)
いつもご訪問ありがとうございます。
コメントありがとうございます。
最初のシーンでスナイパーとスポッターのコンビが
見捨てられて置き去りにされる所の大義名分が、
目的のためなら多少の犠牲はやむを得ないという感じで、
コラテラルダメージ的でしょ?
信じていた国家に裏切られた思いで、引退して世捨て人みたいになってしまう所が、
百戦錬磨のスナイパーにしては、ちょっとナイーブ過ぎないか?
と思ってしまいましたが・・・。
イマドキなアメリカを見せることで社会派で行くのかなと思いきや、やっぱりシュワルツェネッガーやスタローンを想起させるあたり、それらしいアクション映画になっていたと思います。
本当に”無敵”でしたよね!(笑)
「ミニミニ大作戦」の時は、マークにアクションは
似合わないので主役がイマイチとか思っていましたが・・・、
やはり、短髪が良かったのか?
まぁ、楽しめましたわ。
確かに「ディパーテッド」ではマークが一番印象に残りましたよね(笑)
今回は堂々たる主役で頑張ってました。
孤独なスナイパーというよりも無敵ということを前面に押し出していましたが、ま、ハリウッドだからいいか~。
両方にカキコありがとうございます。(^^♪
この映画は硬派の映画でしたね。
無敵さ加減は半端じゃなかったですけど(笑)、
まぁ、元海兵隊のスナイパーと言うことで納得しました。
私もラブストーリーモノよりこうゆう方が好みデス。
無敵すぎが気になりましたが楽しめました~^^
コメントありがとうございます。
そうなんですよね、
娯楽アクション映画を観に行っているので、
あまりリアル社会を比喩するような
マジセリフは聞きたくない感じです。
思いっきり個人的なエゴの方が後味がスッキリします。
社会派のセリフは余計だったかもしれませんね。でも、物語自体がそちらの方向に行くこともなく、娯楽映画の範疇をわきまえていたのには好感を持ちました。