風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

プロフェッショナルの条件

2019-04-04 23:21:44 | ビジネスパーソンとして
 今週は寒の戻りで、花冷えの日が続いたせいか、桜は花びらを散らせることなく、咲き誇ったままだった。専門家によると、平均して満開から10日、気温が上がると一週間で散るが、気温が下がれば二週間ぐらい持つのだそうだ。週末まで花見を楽しめるだろうか。
 今日は前回ブログをちょっと補足したい。プロフェッショナルの条件について、である。
 子供の頃から個性や創造性を発揮することが重要だと、半ば脅迫観念を以て語られ、日本の学校制度ではそれらは育たない、むしろその芽を摘むような仕組みになっている、などと揶揄されたりもする。しかし有意なレベルの個性というものは、残念ながらそれほど多くないし、そんな個性だらけだと組織は却ってまとまらないし、イノベーションは既存のアイディアの組合せ(新結合)だと言われるように、ビジネスにあっては発明家や画家や小説家のような創造性が期待されているわけではない。その意味では「創造」より「想像」する力が大事と言うべきではないかと思う。
 もとより根拠のない「お花畑」を想像せよと言っているのではない(笑)。現実感覚に基づき相手(ビジネスパートナー)の立場を慮るということだ。例えば、上司の立場になって、部下の仕事のアウトプットに対する期待値はどれほどか想像してみる。お客様の立場になって、提供される製品やサービスに期待されるビジネス価値とは何か想像してみる。交渉相手の立場になって、譲れない一線としてのボトムラインを想像してみる。リスクを想像してみる・・・私たちは多かれ少なかれ無意識の内にビジネスの目標をこうして想像力によって設定していることに気が付く。同じ人間のことだから、決して難しいことではない。が、想像を逞しくするためには良質な多くの経験が必要不可欠となる。その場合、現実の事象をしっかり自分の目で観察し本質を洞察することが重要だし、足りない経験は話を聴いたり読書をするなど疑似体験によって補うことも必要になる。私の感覚で言えば、想像する力=感性であって、感性を磨くことが想像力や創造性を発揮することに繋がると思う。
 前回ブログでは、今の時代を美化し過ぎたので(笑)、ちょっと訂正しておく。現実の仕事現場では一見ツマラナイような仕事が8割(一見意味がありそうな仕事はせいぜい2割)と思った方がいい。しかし雑用や細かい仕事の中にこそ真理がある(所謂“神は細部に宿る”)のであって、細部とは言え手を抜かずに気を配りながらきっちりこなしていくことが肝要と思う。大きな仕事は小さな仕事の延長上に、あるいはその積み上げの上にあるものだからだ。
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