海の向こうのメジャーではオータニサンが、高校生以来の夢だったというワールドシリーズ出場を決めて、辛うじて望みを繋いでくれているが、巨人ファンの私には、一昨日で日本のプロ野球シーズンは終わり、ほぼ失意の日々だ(笑)。今年は巨人創設90周年の記念の年だったし、お得意様とするDeNAが相手だったし、アドバンテージの一勝があった。岡本をあそこまで徹底して故意四球するものかと不思議に思うが、何はともあれ、下克上とやらで日本シリーズ進出を決めたDeNAの執念だけは(皮肉でも何でもなく真面目に)祝福したい。最後はその差だったように思う。
このシリーズでいきなり三連敗したときにはどん底の淵に沈んだが(爆)、第四戦の戦いぶりだけは見事だった。35歳のベテラン・坂本のヘッドスライディング二連発は語り草になるだろうと思われた(もし日本シリーズに進んでいたならば)。代わりにスポニチに語ってもらう。
(引用はじめ)
1-1で迎えた7回、一死から坂本が左前打を放って出塁。続く中山がしぶとく一、二塁間を抜いてCS通算12打席目で待望の初安打を放つと、ベテランの坂本が一塁から激走を見せて三塁ベースに頭から飛び込んだ。そして、岸田が初球でセーフティースクイズ。これに坂本が再び激走し、本塁にヘッドスライディングで勝ち越しホームイン。激走に次ぐ激走、そして魂のヘッスラ2連発で1点をもぎ取ったベテランが手でグラウンドを何度も叩いて珍しく感情を爆発させ最高の笑顔を見せると、苦楽をともにしてきたベンチの阿部慎之助監督も拍手して喜んだ。
(引用おわり)
あの時の感動が目に浮かぶ。この坂本のプレーで悪い流れを断ち切り、さらに2点を追加して、8回はバルドナード、9回は大勢という盤石の継投で逃げ切った。
次の第五戦も、その余韻を残して痺れるような緊張感ある試合で、1-0で勝利をもぎ取ったが、第六戦は肝心のエース戸郷と菅野の二枚看板が打たれたのではどうしようもない。結果、安打数でDeNAを上回ったのは先の第四戦だけで、それ以外はDeNAの後塵を拝し、その意味でも、投手陣はなんとか踏ん張って、守備も手堅かったが、あと一本が出ないという、今年の巨人を象徴するような欲求不満のシリーズだった。6試合を通して五番打者(大城、坂本、ヘルナンデス)が無安打では、四番・岡本へのマークが厳しくなるのは避けがたく、岡本は不甲斐ないと言うよりも同情したくなる。
最後に、クライマックス・シリーズについて。もう何年も前から言っていることだが、海の向こうのメジャーを真似る、いかにもアメリカ的な商業主義も甚だしい。それを日本シリーズと呼ぶのはおこがましい(勿論、あちらでワールド・シリーズと呼ぶのもオカシイが、それはあちらの勝手)。日本シリーズの名がつく以上、長いペナントレースを勝ち抜いたチーム同士の対決であるべきで、そうでなければ、オマケのような、ただの短期決戦のエキシビション・マッチと呼び習わすべきだろう。
まあ、負け犬の遠吠えに過ぎないのだが。
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