Photo:バンコク科学博物館エントランスホール
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バンコクの科学教育センター(SCIENCE CENTER FOR EDUCATION)には、プラネタリウムだけではなく別棟で立派な科学博物館(SCIENCE MUSEUM)もある。
プラネタリウムと科学博物館の間の中庭に展示されていた、これはアポロの月着陸船の実物大模型のようだが…
再現度が微妙だ(笑)
科学博物館の館内展示。
ちょうど今、宇宙開発関連の展示コーナーをリニューアル中のようで、なかなか面白そうな展示が見えていたがまだ立入禁止で近付くことが出来なかった。残念…
こちらは、地元タイ王国の宇宙開発を取り上げた展示コーナー。
タイで初めての地球観測衛星「THAICHOTE」についての解説パネルにも、しっかり国王陛下の肖像写真が掲げられているのがいかにもタイらしい。
「THAICHOTE」の隣に、我らがJAXAの地球観測衛星「だいち(ALOS)」の模型も展示されているのを発見!
…さて、バンコクの科学博物館の展示は宇宙科学だけではない。
何ともタイらしい、かなりコワイ展示コーナーも館内に控えている。それが…
麻薬・ドラッグ問題を訴えかける「アンチ・ドラッグ」のコーナーだ。
いきなり、大麻についての詳細な情報が紹介される…
実際の麻薬・薬物そのものを展示しているコーナーも…
LSD。
噂には聞いていたが、本当に切手に染み込ませて流通しているとは…
エクスタシー。
スマイルマークのカラフルな錠剤が不気味だ…
これだけ“ヤク”を事細かに見せられた後には、こんな「体験コーナー」が待っている…
薬物によって身体感覚が侵されることで生じる運動障害を実際に体験できる恐怖のトンネル!
これ、実際にかなり恐いです。全くまともに歩けなくなり、足がもつれ、やがて精神的に平常心が失われていく感覚…
そして、とどめがこれ。
薬物依存症患者の精神的・行動的な状態と哀れな末路を実感できる「恐怖の顔出し看板」だ…
…“黄金の三角地帯”をかかえるタイをはじめとする東南アジア諸国は、麻薬汚染問題に対して厳しい取締まりをもって臨んでいる。
それでも、貧困等の事情によって薬物の蔓延を完全に防ぎきるのは難しい。そこで、敢えてこうやって薬物問題の現実を広く知らしめて問題の根を断とうという、国を挙げての強い意志を感じる展示だった。
ちなみにタイでは麻薬・覚せい剤の所持・密売は死刑である。
地球観測衛星から麻薬汚染問題まで、幅広いテーマを取り扱うバンコク科学博物館。
かなりカオスな感じではあるが、内容の濃い展示だった。
だがしかし、バンコクの科学教育センターはこれだけで終わらないのだ。
なんと、科学教育センターの敷地内には水族館もあるのだ。
さらに、科学教育センターの裏口から通りを挟んだ向かい側にはビルの8階までのフロアを占める自然科学博物館と、そしてなぜかその隣には温水プールやテニスコートとサッカー場を備えたスポーツセンターまで完備されている(笑)
…もはや科学教育の枠には収まりきれない程の充実し過ぎた設備を誇るバンコク科学教育センター(SCIENCE CENTER FOR EDUCATION)、タイ旅行でのちょっと個性的な思い出づくりの為に、あなたも一度訪れてみてはいかが?
でも、下手すると丸一日時間が潰れてしまうので要注意!それでは、良いバンコクの一日を…!
→9:バンコク・メトロMRTパープルラインに乗ってみたに続く