7月31日の王子ホールでの東日本救援コンサートは、ほぼ満席にお客様が入るなかで、
盛り上がりました。
まずは、松野迅後援会の東京での会長の三上満氏(金八先生のモデルとなった教育者です)の詩の朗読に始まりました。
東日本大震災と私たちについての心にしみる詩でした。
感動しても、その中身をしっかり覚えていないのが、私の弱点で…人にきちんとつたえられないもどかしさ。
まずは、
カタルーニャ民謡「アメリアの伝言」
そして、二橋純一作 ギターとピアノのための哀歌
あのささやきのような静かなギターとしっかり声を出しているピアノが、こんなにも融合して、語りかけられるのか…
ロクリアン正岡作曲 組曲「わらべゆめ」より
これは初演だそうです。
そして、吉田隆子の「青年の歌」松野迅さんと呼吸が合った演奏を・・・と親としては祈る思いでしたが、本人は楽しんで弾いていたようです。
そして、私と同じ宮崎県小林生まれで、同じ中学出身の(といっても、20年ばかりの時を隔てていますが・・)25歳のピアニスト榎田君のピアノ独奏。
吉田隆子の「カノーネ」右と左の小節線がずれている不思議な曲を見事に表現。
そして、リストノ「コンソレーション」は、心揺さぶる演奏でした。昨年から彼の演奏を聴く機会がありましたが、松野迅さんとヨーロッパでの演奏旅行を経て、演奏に深みが増してきたという感じがします。
そのあとは、ドイツに留学中の岡田拓朗くんのチェロでフォーレの「エレジー」
娘がチェロで中学の時に弾いていた曲で、私も家で伴奏したこともあって、その頃を思い出して、懐かしいような苦いような…
音楽は、それを奏でていたり、聴いていたりしていた頃を連想させる作用があるんだとつくづく感じました。
遠近法が描かれているボッケリーニの「マドリードの帰営ラッパ」遠くから来て、演奏してまた去っていく・・そんな情景が浮かぶ曲でした。
そしていよいよ息子の独走(笑)でなく独奏。
15分間トリルを続けるまさに「悪魔のトリル」しっとりした部分から激しい感情まで。
拍手が大きく鳴り響いて…ほっとしました。
ブラームスの「ピアノ五重奏曲ヘ短調作品34」で、重厚で心に響くメロディーを。
そして、最後は、迅さんが作曲して、コンサートの最後に必ず演奏する「すみれ」若手の3人に任せることに。
迅さんが、作曲し奏で続けてきた「すみれ」とは一味違った「すみれ」でした。
そして、アンコールは、ボッケリーニを再び全員で。ただ、なぜか拓登が第1ヴァイオリン。そのわけは…
曲のとちゅうから、一人、また一人と舞台を去っていく。
最後は、拓登が一人残り、ゆっくりとヴァイオリンを弾きながら消えていく・・・セピア色の映画の一場面のような感覚になって…心に残る演出でした。
ずっと、松野迅さんが司会でしたが、最後は拓登にマイクを渡して・・・
ピアノの榎田匡志くん、チェロの岡田琢朗くん、そしてヴァイオリンは尾張拓登、若手の3人を、ヴァイオリニスト松野迅さんと亀田美佐子さん、ピアニストの曽我尚江さん、ギタリストの田嶌道生さんが温かく見守っているというのが伝わってきてほんとに心温まる演奏会でした。
写真は、新聞記者のカメラマンさんが。ガラス張りの放送席からでも息遣いが伝わるような写真。私も時々宣伝中の写真を撮ってもらうけど、プロが撮ると実物よりよく見えるように撮れるのがすごい。一瞬の輝きを見逃さない何かがあるのかな。でも、カメラに映った一瞬は、そこでもう過去になっていく・・・
8月7日には、札幌の奥井ギャラリーで、札幌出身の星めぐみさんとコンサートをします。http://ameblo.jp/m-okui/entry-10959035979.html?frm_src=thumb_module
札幌に近い方、ぜひお越しくださいませ。
夜もふけてきたので、続きは次回に。