めいすいの写真日記

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映画「ロミオとジュリエット」・・・1968 監督フランコ・ゼフィレッリ

2020-09-10 | 映画

                                                                                                                           NHK BSシアター 2020/9/8
 【ロミオとジュリエットのあらすじ】
 舞台は15世紀の北イタリアの都市ヴェローナ。
モンタギュー家(House of Montague)の御曹司ロミオとキャピレット家(House of Capulet)の令嬢ジュリエット。舞踏会で若者同士は一目で恋に落ちる。しかし激しく反目し合う両家であったため、人目を忍んで逢瀬を重ねる。教会で密かに結婚するのだが、突如襲いかかった悲劇にロミオは街を追放され、二人は離ればなれになる。そして運命の歯車によって悲劇的な結末を迎える・・・。シェークスピアの悲劇のひとつです。

             北イタリアの都市ヴェローナ

   この映画は、 フランコ・ゼフィレッリが脚色、監督しています。
 ゼフィレッリはオペラの演出家としても知られ、メトロポリタン・オペラなどで数多くの作品を手掛けています。その演出は時代考証に忠実で、舞台や衣装など豪華、また的確な演技を行うことで知られています。イタリアでロケーションが行われていますが、彼の特色が、この映画にも遺憾なく発揮されています。
 主演は レナード・ホワイトニング(ロミオ)、オリヴィア・ハッセー(ジュリエット)ですが、登場人物は実年齢に近づけたキャスティングが行われていてとても身近に感じられます。ハッセイは当時16歳(原作のジュリエットは14才直前)でした。
 特に、ハッセーは瑞々しく、その美しさに感銘を受けます。

【出演】 ロミオ     レナード・ホワイトニング
             ジュリエット  オリビア・ハッセー
     ティボルト   マイケル・ヨーク       他
【原作】 ウィリアム・シェークスピア
【監督】 フランコ・ゼフィレッリ
【音楽】 ニーノ・ロータ
【製作国   1968年イギリス、イタリア

【キャプレット家の舞踏会】
 映画はキャピュレット家の舞踏会から始まるといっても良いでしょう。
 そして、華はキャピュレット家 の一人娘である令嬢ジュリエットです。

 赤いロングドレスで颯爽と舞踏会に登場します。


 

 この舞踏会で二人とも始め素性も分かっていませんが、ロメオはジュリエットを一目ぼれします。  まず、「鈴の踊り・・・ムレスカ」を踊ります。

 この踊りは原作には無いのですが、鈴を鳴らしながら何人かが輪になって踊り様子はなかなか豪華です。

  レオナード(吟遊詩人)が歌う場面。これも原作にはないものですが、この映画の主題歌として用いられています。雰囲気に良くあっていて惹きつけられます。ニーノ・ロータが作曲したものす。

【主題歌 What Is A Youth? 歌詞(一部)】

What is a youth?                 若者とは何?
Impetuous fire.                   燃え盛る炎
What is a maid?                  乙女とは何?
Ice and desire.                    氷と欲望
The world wags on.              世界は揺り動かされ
A rose will bloom               薔薇は咲き誇り
It then will fade                 そしてそれは消えてゆく
So does a youth.                 それこそが若者の為すこと
So does the fairest maid.     それこそが最も美しい乙女の為すこと
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 この主題歌はバックグランドミュージックとして、いろいろな場面で活躍します。

レオナードが歌を歌っている最中に、ロミオが壁越しにジュリエットの手を握り、初めて話をする場面。主題歌が場面に溶け込んで雰囲気を醸し出す印象的なシーンとなります。

【バルコニーのシーン】

 バルコニーの下に忍び込んだロミオはジュリエットが自分への思いを口にするのを聞いてしまいます。木々をよじ登ってジュリエットに近寄ります。

   ジュリエット「 愛が誠なら  結婚の日取りを決めて 明日 人を送るわ  時間と場所を教えて あなたについて行く  地の果てまでも」

 ロミオはロマンチックな思いを抱いていますが、対話はジュリエットの方が豊かです。さらにイニシアティブを握っているのもジュリエットで、二人の秘密結婚を勧める段取りを決めてしまいます。 
 若い女性がこんなにも積極的なのは、まさしく近代的です。この物語がラブストーリーの名作として今も生き続けるのは、中世の人、シェイクスピアが,いかに優れた発想で物語を描いたが分かります。

【教会での結婚式】

 出会った翌日にロロンス神父のもとで、二人だけの結婚式を挙げるロミオとジュリエット

【悲劇の始まり】

                       ロミオがティボルトを刺してしまう

 その日、また街でキャプレット家とモンタギュー家の諍いがあり、ロミオの親友マキュシュオがディボルトに殺されてしまう。マキュシュオが死ぬ間際にロミオに言った言葉「なぜ割って入った?お前の腕の下から刺された」
 その言葉を聞き、ロミオはディボルトを殺さざるを得なくなり、ディボルトを刺してしまう。
   ロミオがマキュシュオを殺してしまった一報を聞いたジュリェットの言葉   
 

「花の顔に毒蛇の心が?」「美しい装丁の本に汚らわしい内容が?」
   シェイクスピアらしい言葉でありますが、哀れを誘います。

【悲劇の終】

 ヴェローナの大公のもとで行われた二人の葬儀

  大公「  モンタギュー、キャプレット 敵同士の両家は?
          これが増悪に下った天罰だ。天は両家の宝を愛によって奪った 
    私も お前たちの不和を見過ごし 身内の2人を失ってしまった
    皆が罰せられたのだ  皆が罰せられた!」

    太陽も顔を見せない  世にまたとない悲恋 
    それがこのロミオとジュリエットの物語

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