想い続けることができれば、その想いはいつか成就する

その日その日感じたことを詩、エッセイ、短歌、日記でつづります。野菜も育ててます。

大文字草の花が咲いた

2009年11月14日 | インポート

 今年も、我が家では大文字草の花がきれいに咲きました。花の形が何となく「大」という字に似ている所から名前が付けられたようです。大文字というと京都の大文字焼きを思い出しますね。京都は私がまだ、20才になったばかりの頃仕事をしていた所です。なつかしい思い出がいっぱい詰まっています。
   西京極の寮から阪急電車で四条河原町まで、電車に乗り、後は歩きで京都御所の近くの事務所によく通ったものでした。御所にはよく行きました。給料は2万円弱だったように記憶しています。四条河原町通りや木屋町通りもよく通りました。少ない給料でしたが、当時の洋酒喫茶でミリオンダラ、ジンフィーズ、ハイボール等を飲んだことを思い出します。あまり飲めませんが、雰囲気が好きだったんですね。今となっては青春のいい思い出でした。
  同僚にジャズのハービーマンの好きな同じ高校出身のS君がいました。飲みに行くと、よく音楽を聴きながら床を足でたたいて、リズムを取っていたことを思い出します。彼は、フルートを吹くのが得意でした。私も彼の影響でハービーマンのレコードを買った記憶があります。京都は3ヶ月という短い期間でしたが、自分を成長させる同僚に恵まれ社会勉強が沢山できました。3ヶ月しかいなかったのですが、今、思うと、とても、長くいたように感じます。若いときは色々吸収することがいっぱいあるのですね。それで、長くいたように錯覚したのでしょう。沢田健二の曲もよく流れていました。ショウケンもいました。また、宇多田ヒカルの母親の藤桂子のブルースもよく流れていました。それから、布施明も…。楽器会社に就職していましたので、音楽好きが沢山いました。また、いつか、じっくり京都を訪れてみたいと思います。京都では祇王寺近辺がよかったように思います。
  ところで、資本の論理でしか動いていない会社の矛盾を感じ、ここを退職する決心をしたのが、大きな自分の転機だったように思います。やめる前、いつやめようかと、退職願いをポケットに入れていた事が懐かしく思い出します。寮に帰れば、京都ですので、地元の同志社や立命館大の大卒社員が沢山いました。高卒の自分に取って、大学ってどんな勉強をするのだろう。大学の勉強をしてみたい。でも、親にはそんな経済的余力はないし、勤労学生として通うしか、進学する道はありませんでした。自分にとって職業とは仕事とは?自問自答が始まり、文字通り「若いという字は苦しい字に似ている」という、歌謡曲がはやりましたが、その通りでした。結局社会福祉の方面、人でなければできない仕事、どんなに科学が進歩しても、人でなければできない仕事とはなんだろう。それが、自分に一番向いているのだろう。という結論に達し、わずか、京都転勤後3ヶ月で退職することになりました。熟慮断行という言葉がありますが、その通りだったと思います。
  それから、浜松に帰り半月就活の後、オートバイメーカーに就職し、自動車のエンジンの検査を現場でやり、2交代で勤務したこともありました。残業の時の凍った刺身定食は今でも思い出します。また、車好きの同僚が沢山いたことも思い出です。夜は公務員試験の勉強です。当時の自分の環境を考えると、公務員試験に合格して、夜学か、通信大学に通う方法が一番可能性がありました。結局どうにか事務官の試験に合格することができ、無事夜学に入ることになりました。そして、勤労学生として、昼間は仕事、夜は大学生という生活を4年間することになりました。今までの理数科から、文化系に変わったのも自分の能力をよくよく考えた結果でした。大学の勉強は毎日が楽しく、興味に充ち満ちていたものでした。当時、「大学院へ行きニュースキャスターになろう」と、夢を語ってくれた彼も警察官になり、今では、札幌で行政書士をしています。ところで、今の自分を考えると、このころの貯金で生きているような気がします。やはり若い頃は何でも挑戦して努力することだとつくづく思います。年を取れば取るほど記憶力は鈍ってくるように思います。若いときの心の貯金をどれだけ沢山してきたかが、この年になると問われているように思えてなりません。肉体は確実に老いて行きますが、精神はいつまでも若くありたいなと思うこのごろですが、なかなかむずかしいです。やはり、肉体と精神はある程度連動しているなと思うときもあるからです。自分史をいつか、振り返りじっくり取り組んで見たいと思います。

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