みんなの力を借りながら、無事出張脱出大作戦を成功させた私は、事後処理に動きます。
私が出張から脱出したことで、騙し騙しやってくつもりだった部長も激怒し、私に難癖をつけ始めます。
金曜日に新幹線で帰ると言っていたのに、無断欠勤しただの言い始め、しまいには会社の命令に背いたということで解雇もチラつかせ始めました。
なるほど、本当に社員を便利な使い捨ての道具と考えているのだなと確信した私は、さらに水面下で会社の黒い情報集めを進めます。
私は以前から坐骨神経を痛めていたこと、過酷な環境下で体調を崩したこと、条件付きの出張だったことなどを引き合いに出しましたが、部長にはもう仕事をさせないという旨のことを言われ、有給で休むように言われます。
そして、休職命令が出され、もう会社に来るなということで書類に判子を押すように促されます。
そして、休職中は給料も保険料も出さないと言われました。
あまりにも流れるように説明されたので、きっと初めてではないでしょう。
きっとこのまま適当な理由をつけて解雇に持ち込むんだろうなと頭で思いながら、判子さえ押せば私から休職を申し出たことになると気付きました。
(休職を命令した証拠がない)
そうか、これが会社の手口かと気付いた私は、判子を押さずに書類を持ち帰りました。
※休職命令というのは違法で、さらに休職中に1円も支払わないのも違法です。
法律の知識や社会人経験がなければ、騙されて会社に促されるまま判子を押してしまい、最悪懲戒解雇にされるのかと怒りが沸き起こりました。
舐めんなよ…と、そこで会社と闘うことを決意します。
当時24歳で社会人2年目だった私。
きっと会社から軽く見られていたことでしょう。ちょっと脅せばすぐに言うことを聞くとでも思われていたでしょうね。
書類を持ち帰り、早速彼氏に我が身に起こった一連のことを相談しました。
彼氏からは労基に行った方がいいとアドバイスされ、その時に説明するための報告書作りのポイントを教わります。
めちゃくちゃな出張などいくつか違法行為があったわけですが、とりあえず休職命令が出たことにフォーカスを当て、休職命令の取り消しに向けて動くことにしました。
これは教訓ですが、知らないうちに騙されているというのはよくあることです。
単なる社員と会社の上層部では持っている情報も知識の量もまったく違います。
圧倒的に不利な立場の社員を守るために、労基(労働基準監督署)があります。
少しでも法律の知識があれば、早期に違和感に気付き、労基に行くという選択肢も生まれます。
ただ、労基に行くにしても、客観的な証拠を急に出すのは難しいことです。口約束では言った言わないの水掛け論になることは明白ですし、会社側の方が上手ですから。
私は出張に行く前から、大事な部分はメールなどで文章として残せるように下準備してきました。
労基に行くにあたり、そのような証拠が多いほど有利になります。