廣嶋玲子 作
佐竹美穂 絵
静山社
愛おしいもの、思い出が詰まっていて
どこかに保管しておきたいものを
十年預かっておいてくれる十年屋。
主人は、背の高い若い男の人。
執事は黒いビロードのベストを
着ている猫です。
幼い時亡くなった母さんの作って
くれたウサギのぬいぐるみのスノポン
を新しい母親に捨てられたくなくて、
どうしたらよいか迷っていたリリ。
すると、十年屋の宣伝が載っている
カードが窓枠に挟まっているのを見つけ
ました。
大切なもの、手元に置いておけないものを、十年屋に預けるお話が、6編。
中に、「悔やみの指輪」という
お話があります。2人の仲良しの
幼い女の子が、いつも、自分の新しい持ち物を自慢し合います。時にそれは
ハンカチであったり、人形であったり。
張り合っているうちに、妬みの心が
湧いてきて・・。
こういうことは、よくあることですよね。
もう、けっこうな大人なので、
物で張り合うということはないけれど、
自慢話をされて、うらやましいと
思ったり、うらやましくなかったり・・。
音楽の仲間の間では一切そういう気持ちが
おきないので、皆さん話し上手で大人だなーと思います。