マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下仁興町的座式

2006年02月18日 18時41分12秒 | 天理市へ
魔除けとされる鬼的打ちが天理市下仁興町の出荷場で行われます。

宮本衆が集会所に集まり矢や弓を作っていきます。弓はしなりがあるチシャ(萵苣)の木を使います。

矢はすすんぼと呼ばれるスス竹15本を短く切断し、穴を開けた矢羽を取り付けます。

鬼的とタロの木とシデの木の花かずらは前週のダンジョウで作っておきます。

ダンジョウで用いられた注連縄を鬼的の周囲に巻き付け、竹のホラ貝を取り付けます。

昔の鬼的は杉板を組んでダンジョウで用いた四タレを下紙にして作ったそうですが、簡略化のため発泡スチロールを利用されています。

それぞれが出来上がると出荷場に設営して一老による鬼的打ちが始まります。

最初に恵方の「アキ」方向に射ります。

東西南北と打ち、さらに天、地、最後に鬼的を目掛けて矢を射ります。

昔は子供らが矢を求めて殺到したが、今は誰も来なくて寂しくなったと宮本衆がおっしゃる。

(H18.2.11 Kiss Digtal N撮影)